土曜日のフェスティバル中止の理由

チケット購入者、メーカー、出展者は、14日金曜日の夜遅く、フェスティバル主催者から、土曜日の開催中止が決定したことを正式に伝えられた。これは、時速80km/hの強風が予想されるという気象庁の注意報を受けてのことだった。フェスティバル・オブ・スピードの会場には森林地帯があり、複数の仮設構造物が設置されている。

フェスティバルの30年の歴史の中で、主催者が1日のキャンセルを余儀なくされたのは初めてのことだ。

フェスティバルが1日中止されたのは、過去30年で初めてだという。
フェスティバルが1日中止されたのは、過去30年で初めてだという。

フェスティバル・オブ・スピードのウェブサイトには、次のような声明が掲載されている。

「深い遺憾の意をもって、本日(2023年7月15日土曜日)のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードの開催を中止するという決定を下しました。気象学者、安全衛生の専門家、その他の主要な関係者と協議した結果、グッドウッドエリアに強風注意報が発令されたため、会場を閉鎖することを決定しました」

「会場の安全は最優先事項であり、予想される強風は会場内のさまざまな仮設構造物に深刻な危険をもたらすでしょう。グッドウッドへ足を運んだり、会場へアクセスしたりすることはご遠慮ください」

「この決定は軽々しくなされたものではなく、リッチモンド公爵殿下をはじめ、フェスティバル・オブ・スピードのチーム一同は、30年の歴史の中で初めて土曜日のイベント開催を見送ることを深く悲しんでいます」

午前11時からの会場閉鎖に先立ち、出展者はブースを確保するよう求められた。キャンプ場に滞在していたフェスティバルの参加者はその場に留まるを許可されたが、コンディションには十分注意するよう勧告された。

夕方には風も弱まり、毎年恒例のグッドウッド・ボール(今年はフェスティバル30周年記念)は予定通り開催された。

日曜日もイベントは予定通り開催された。この日はチケットが事前に完売していたため、前売りのチケット購入者のみが参加できた。

土曜日のチケット購入者には、近日中に払い戻しが行われる予定だ。

今年注目の新型車・コンセプトカー

今年のテーマ「グッドウッド75」は、1948年にグッドウッド・モーター・サーキットがオープンして以来、モータースポーツが歩んできた75年の歴史と、フェスティバル・オブ・スピードの30年を祝うものだった。

有名なグッドウッド・ヒルクライムでは、レース時代(1948年~1966年)、テスト時代(1966年以降)、フェスティバル・オブ・スピード30周年(1993年~2023年)、レースの復活(1998年~2023年)、そして次の75年というように、同サーキットにおけるモータースポーツのさまざまな時代を祝うクルマが登場した。さらに、英国空軍のレッドアローズによる飛行展示を含む、特別展示の数々も加わった。

注目すべき最新モデルやコンセプトも数多く見られた。
注目すべき最新モデルやコンセプトも数多く見られた。

最初のスポーツカーを生産してから今年で75周年を迎えるポルシェは、ジェリー・ユダ氏がデザインしたフェスティバル・オブ・スピードのセントラル・フューチャー(広場に飾られる大型モニュメント)によって祝福された。また、ポルシェはこのイベントで数台の新型車を披露した。

ここからは、今年のグッドウッドで明かされた注目の発表の数々を見ていこう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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