新型ミニ・クーパーEV 内装初公開 円形ディスプレイにHUD組み合わせ、ギアセレクターも変更

公開 : 2023.07.20 18:45

ミニが2024年に発売予定の新型クーパーのインテリアを公開。初代に影響された円形センターディスプレイを中心とするシンプルなデザインに。見慣れたトグルスイッチも引き継がれています。

ミニらしさ引き継ぐシンプルデザイン

ミニは、2024年に発売予定の新型クーパーEVのインテリアを初公開した。1959年にアレック・イシゴニスがデザインした初代モデルに影響を受け、シンプルでレトロフューチャーなレイアウトとなっている。

新型クーパーEVのコックピットは、「これまで以上にミニらしい」と表現されている。中心となるのは、トレードマークのセンタースピードメーターをモデルにした、大型のセンタータッチスクリーンである。

新型ミニ・クーパーのインテリア
新型ミニ・クーパーのインテリア    ミニ

センタータッチスクリーンには新しいグラフィックとモチーフを採用し、新世代のインフォテインメント・インターフェースを実装する。また、デジタルメータークラスターの代わりに、速度や進行方向などの重要な情報を表示するヘッドアップディスプレイが採用されている。

特徴的なLED照明パターンがダッシュボードに内蔵されているが、クライメートコントロール(空調)の操作用トグルスイッチが引き継がれるなど、従来モデルで慣れ親しんだ要素も見られる。

ギアの選択はステアリングホイールの後ろにあるレバーで行うようになり、ステアリングホイール自体は小径化して「スポーティ」になったが、物理的な操作系もまだ残っている。低く設定されたセンターコンソールには、2つのカップホルダー、2つのUSB-C充電ポート、そしてゆったりとした収納スペースが備わる。

人工的な合成サウンドシステム搭載

ミニによると、新しいアニメーション、サウンド、プロジェクションを多数搭載した「没入型」インテリアは、車両を「あなたのデジタル・パートナー」とし、キャビンをよりミニマルにすることで「デジタル・インタラクションやデジタルで増幅された新しい体験のための、より創造的なスペース」を提供するという。

クーパー、エースマン、カントリーマンといった新世代ラインナップの各モデルに、新しいドライビング・サウンドトラックとジングルが搭載され、ミニが言うところの「没入型」ドライビング体験を提供する。

1959年の初代モデルのインテリア
1959年の初代モデルのインテリア

ミニのデザイン責任者であるオリバー・ハイルマー氏は、次のように述べている。

「新しいサウンドはデジタル体験に不可欠な要素であり、それぞれの新モデルの特徴に合わせて個別に調整されています」

「インテリアでは乗員にエモーショナルなアピールをすると同時に、外界に対する音響的な知覚を形成します。また、見た目だけでなく音も、まぎれもなく『ミニ』になります」

新型クーパーEVには「コア」、「ゴーカート」、「タイムレス」、「バランス」の4つのエクスペリエンス・モードがあり、それぞれに独自の加速サウンドが用意されている。いずれも合成されたものだが、スロットル入力とリンクしたリアルな情報を伝えるという。

特にコア(Core)モードのサウンドトラックは車外からも聴くことができ、歩行者に車両の接近を知らせることが可能だ。エンジン車のような排気音とは異なり、同モードでは「暖かさを放射する太陽」のような「魅力的で、エネルギッシュで、刺激的」なサウンドと説明されている。

一方、ゴーカート(Go-kart)モードはスポーティさを表現するようチューニングされており、タイムレス(Timeless)は往年の内燃エンジン搭載ミニの要素を加え、バランス(Balance)は「昼夜の異なる時間帯に森で体験する音、すなわち小川のせせらぎからコオロギの鳴き声、梢を揺らす風のざわめきまで」がベースとなっている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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