アウディ・スポーツ「RSは単なるグレードではない」 高性能EVにも際立った個性追求

公開 : 2023.07.24 18:05

フォーミュラEの技術を活用

新世代RS EVの第一陣は、アウディポルシェと共同開発している新しいPPEプラットフォームを使用することになる。このPPEでは最高出力952psのパワートレインを搭載可能であることが確認されたが、アウディが実際にこれほどの高出力を市販車に導入するかどうかはまだわからない。

V8エンジンを搭載した現在のRS7は、最もパワフルな仕様で最高出力630psを発生する。ほとんどのRS EVモデルでは、これと同等の速さを実現することができるだろう。また、直線スピードだけでなく、アウディ・スポーツは鋭敏なハンドリングと魅力的な走りを実現する方法を模索している。

アウディS1 eトロン・クワトロ・フーニトロン
アウディS1 eトロン・クワトロ・フーニトロン    アウディ

グラムス氏はモータースポーツ用途の技術をロードカーに「移行しようとしている」と述べ、その可能性の指標として、故ケン・ブロック氏のために開発されたS1 eトロン・クワトロ・フーニトロンを挙げた。

「わたし達はフォーミュラEから技術を導入し、量産車に搭載しました。非常に高度な技術であり、これはもうレーシングカーです。しかし、わたし達は本当に新しい方法で、非常にエモーショナルな未来の電動クワトロをデザインしたのです」

アウディのロードカーが、S1 eトロン・クワトロ・フーニトロンのように「停止状態からダイレクトに150km/hでドーナツ状にスピンできる」ようになるかどうかは、まだわからない。しかし、先進の四輪トルクベクタリング機能が、RS EVのハンドリングを内燃エンジンと同じように仕上げるのに一役買うことは間違いないだろう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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