ルノー・オーストラル 詳細データテスト 上質なパワートレイン 広く質感の高い室内 4WSは要改善
公開 : 2023.07.29 20:25 更新 : 2023.08.11 18:20
購入と維持 ★★★★★★★★☆☆
オーストラルの価格は、テクノ仕様の3万4695ポンド(約631万円)から。ハイブリッド車で、標準装備内容が充実していることを考えると、ライバル勢のエントリーモデルより高価なのは納得できる。ちなみに、セアト・アテカは2万7330ポンド(約497万円)からだ。
しかしながら、同程度の装備を持つハイブリッドの競合車に比べると、オーストラルの値付けはかなり競争力がある。テストした最上位グレードのアイコニック・エスプリ・アルピーヌは3万9495ポンド(約719万円)で、オプションはスペシャルペイントだけ。日産キャシュカイ・テクナやヒョンデ・ツーソンNラインSのほうが安いものの、その差はごくわずか。キア・スポーテージGT−ラインSやホンダZR−Vアドバンスよりは安い。
残価予想もかなりよく、月々の支払いはもっとプレミアム感が強いマツダCX−5のマイルドハイブリッド+ATと同程度だ。
長距離を走れば、ハイブリッドの利点が大きく効いてくる。というのも、テスト中に記録したオーストラルの燃費はなかなかのものだったからだ。スペックを見る限りではモード燃費と実燃費の差は小さくないと思うだろうが、われわれの燃費データが性能テストを含めて算出していることを考えれば、ルノーはWLTPサイクルのテストに正々堂々挑んだといえるだろう。それでも平均15.9km/Lというテスト車の実燃費は、上々の部類に入る。
高速道路を穏やかに走れば、17km/Lを超えるのも無理な話ではなさそう。市街地をステディに走り、EV走行をうまく使えれば、さらなる燃費改善も期待できるだろう。