三菱トライトン 約9年ぶりのモデルチェンジで大幅刷新 日本でも発売

公開 : 2023.07.26 17:45  更新 : 2023.07.26 20:30

三菱自動車は2023年7月26日に世界戦略ピックアップトラック「トライトン」の新型モデルをタイのバンコクで発表した。待望されていた日本での販売も予定されており、2024年初頭に発売開始を予定している。

三代目トライトン三菱らしさを凝縮

新型トライトンは新開発のラダーフレームと新設計のダブルウィッシュボーン式フロントサスペンション、リーフスプリング式リアサスペンションにより、優れた走破性と良好な乗り心地を高次元で両立しているという。またクリーンディーゼルエンジンも新開発され摩擦損失を大幅に低減することで環境性能と高出力化のどちらも向上させた。

まさに過酷な環境下においても安全・安心で快適な走りを提供するという三菱自動車のイメージを凝縮したピックアップトラックとなっている。

新型トライトン
新型トライトン

待望の日本市場導入

先代トライトンは兄弟モデルであるパジェロスポーツと同様に日本でも販売を望む声が多かったにもかかわらず、燃料の高騰による輸入コスト増加や円安、三菱自動車の経営状態など様々な要因から日本に導入されることはなかった。

しかし今回発表された新型トライトンはそんな日本市場の声に応えておよそ12年ぶりにトライトンを日本でも販売することを発表、2024初頭に発売開始を予定しているとのこと、無骨なSUVやアウトドアが大変な流行を見せているだけにアウトランダーデリカ・ミニ、ライバル車のトヨタハイラックス同様に人気を博すことが予想される。

新型トライトン
新型トライトン

デザインコンセプトは勇猛果敢!

新型トライトンはタフさを前面に押し出し、デザインコンセプトも「BEAST MODE」(勇猛果敢)であるとしている。そのコンセプト通り立体的なフロントグリルやプロテクター、3連のL字型LEDランプを配したデイタイムランニングランプを装備することで猛禽類を思わせる力強い造形となっている。

一方インテリアにおいては視認性にこだわり、スイッチなどの操作系統は手袋をしたままでも確実に操作ができるよう程よい節度感を実現。ステアリングホイール、グリップ、ドアハンドル類は握り心地や逞しさを追求するなど「MITSUBISHI TOUCH(三菱タッチ)」という考え方に基づいてデザインされており心配りがなされている。

猛禽類を連想させるデザインのフロントマスク
猛禽類を連想させるデザインのフロントマスク

熟成された4WDシステム AYCも搭載

4WDシステムはダイヤル式のセレクターを採用。前40%、後60%に駆動力を配分し、トラクション性能とコーナリング性能を両立するトルク感応式LSDを備えている。スーパーセレクト4WD-IIと、イージーセレクト4WDは先代より引き続き採用。

スーパーセレクト4WD-II搭載車は後輪駆動の「2H」、フルタイム4WDの「4H」、センターディファレンシャル直結の「4HLc」、更によりローギヤの「4LLc」の4種類のモードが選択可能で、ドライブモードは従来車のオフロード4モードから、オンロードも含めた7モードに増加。すべての4WDモードに設定されている「NORMAL」モードをはじめ、2Hには経済性を重視した「ECO」、4Hに「GRAVEL(未舗装路)」と「SNOW(氷雪路)」、4HLcにトラクション性能を引き出す「MUD(泥濘)」と「SAND(砂地)」、4LLcには「ROCK(岩場)」モードが設定され、あらゆる路面で最適なドライブモードを選択可能となる。一方、イージーセレクト4WD搭載車には4WDモードは後輪駆動の「2H」、センターディファレンシャル直結の「4H」、よりローギヤの「4L」3種類のモードが用意される。

新設計のラダーフレームと卓越した4WDシステムを搭載
新設計のラダーフレームと卓越した4WDシステムを搭載

スーパーセレクト4WD-II搭載車には新たにアクティブヨーコントロール(AYC)を採用。コーナー内側の前輪に弱くブレーキをかける事で旋回性を向上する。また、2WD/4WDモデル共にアクティブLSD(ブレーキ制御タイプ)を採用。空転している車輪にブレーキをかけて路面をグリップしている車輪に駆動トルクを分配することで、滑りやすい路面での安全性が向上すると共にスポーティな運転をも楽しむことができる。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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