意外にも経済的なPHEV 10選 高価なのに売れている上級ハイブリッド車、合理的な選択肢
公開 : 2023.07.30 18:05
6. プジョー408ハイブリッド
長所:個性的でハンサムなルックス、十分な実用性、適正な価格
短所:低出力のPHEVは少し遅く、ハードに働かせると野暮ったい
税金や維持費が安い高級車を選ぶのは1つの手段だ。しかし、価格が手頃で、日常的な家族生活に十分な多用途性を持つPHEVを見つけるのは、そう簡単なことではない。
今回取り上げている10台うちほとんどは、英国BIKこそ安いかもしれないが、車両価格は決して安くはない。しかし、プジョー408ハイブリッドは、4万ポンド(約710万円)以下という価格、64km以上のEV走行距離(BIKは8%対象)、ライトSUV・クロスオーバー・ハッチバックの実用性という三拍子そろった幸せな組み合わせとなっている。
408は、前席・後席とも大人が快適に過ごせるキャビンスペースと、ハッチバックスタイルの広いトランクを備えたミドルサイズのクロスオーバーである。シューティングブレークの車高を高くしたようなもので、まったく異なる魅力を持つ。
運転してみると、ちょっと複雑。乗り心地とハンドリングはなめらかで、独特のフランス風味がある。ハイブリッド・パワートレインは、ゆったりとしたペースでは素晴らしい性能を発揮するが、特にパワフルに感じられることはなく、ハードに働かせるとギアシフトにかなり力が入り、フラストレーションを感じる。
PHEVシステムには最高出力180psまたは224psのバージョンがあるが、前者を選ぶことによってのみ(装備は質素になる)、価格を4万ポンド以下に抑え、EV走行距離を64km以上に保つことができる。しかし、今市場に出回っているPHEVの中で最もお買い得な1台には仕上がるだろう。
7. メルセデス・ベンツS580e
長所:スペースと洗練性、後部座席はリムジン、DC急速充電機能
短所:11万ポンド(約1960万円)からという価格、Sクラスの中では快適性に劣る
再び価格帯のアッパーエンドに戻り、このメルセデス・ベンツSクラスのガソリンベースの最新PEHVを紹介しよう。
最も安いS580eに乗るには、11万ポンド(約1960万円)強が必要で、ロングホイールベースのみの設定となる。直6ガソリンターボが主な駆動源だが、150psの電気モーターと28.6kWhの駆動用バッテリーも搭載しており、レシプロエンジンを動かすことなく109kmを走行できると謳われている。
S580eは期待通りの静粛性と洗練された走りを見せ、システム総合出力は510ps、最大トルクは76.4kg-mと決して遅くはない。しかし、ハイブリッドシステムの重量増により、ボディコントロールの点ではSクラスで最もソフトで落ち着きがない。
メルセデス・ベンツの他のPHEVとは異なり、このモデルは英国ではDC急速充電機能が標準装備されている。急速充電を利用できる短距離メインの都市ドライバーなら、知っておいて損はないだろう。