ランボルギーニ 10月開催のGIMSカタール参加を表明 VWグループ全ブランド出展か

公開 : 2023.07.31 06:05

F1カタールGPと同時期に開催されるモーターショー「第1回GIMSカタール」に、ランボルギーニが出展することが明らかになりました。大規模ショーへのコミットメントを控えてきた同社、今回参加の理由とは?

ランボ、カタールで開幕の大規模モーターショーに出展へ

ランボルギーニは、10月5~14日にかけてカタールで開催されるモーターショーに出展することを明らかにした。

「第1回GIMSカタール」と呼ばれる今回のモーターショーは、GIMS(ジュネーブ国際モーターショー)の主催者とカタールの観光当局の提携によって運営され、本拠地スイスから遠く離れた中東で開催されることになった。F1カタールGP(10月8日決勝)とスケジュールを合わせている。

ランボルギーニは2019年のフランクフルト・モーターショーでシアンを披露した。
ランボルギーニは2019年のフランクフルト・モーターショーでシアンを披露した。

GIMSカタールの開催決定に対しては、昨年カタールで開催されたサッカー男子ワールドカップと同様、同国では同性愛が違法であることや、移民労働者の福祉・待遇に対する懸念から反発の声も上がっている。

イベントの主催団体は、30の「グローバル自動車ブランド」が出展すると発表しているが、個別のメーカー名はまだ明かされていない。そんな中で、ランボルギーニは参加を表明する最初のメーカーとなった。

ランボルギーニは2020年、大規模なモーターショーには参加せず、小規模なプライベート・イベントを通じて顧客やファンとの親密な交流を目指すと発表した。今回参加に至った経緯については言及されていないが、カタールの政府系ファンドは現在フォルクスワーゲン・グループの株式を17%保有しており、以前はポルシェの株式も相当数保有していた。

このことから、ランボルギーニだけでなく、フォルクスワーゲン・グループの全ブランドがGIMSカタールに参加することになると予想される。

同イベントの価値について尋ねられたランボルギーニのステファン・ヴィンケルマンCEOは、「いずれわかるでしょう。(開催されるのは)初めてなので、様子を見なければなりません。しかし、中東は当社にとって重要な市場です」と答えた。

ヴィンケルマン氏によると、一部のモーターショーの存続可能性に対する懸念から、ランボルギーニは長期的なコミットメントを避けてきたという。例えば、スイスにおける従来のGIMSは2019年以降開催されていない(2024年に再開予定)。

「イベントにはさまざまなタイプがあり、当社のようなタイプのお客様に合わせたものもあります。(英国で開催された)グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードは、より多くの人々を引き付けています。英国ではクルマ全般、そしてスーパーカーに熱狂的なファンが多い。しかし、これはすべての市場に当てはまるわけではありません」

「(イベントが)どのように発展していくかを1年ごとに見て、それから決断しなければなりません。最近では、イベントに関して長期的なコミットメントをすることはありません。観客動員数が減少し、プレスも来ないのであれば、行く必要性はないのです」

ヴィンケルマン氏はこのように述べ、GIMSカタールに先立ち、米カリフォルニア州で開催されるペブルビーチ・コンクール・デレガンスにランボルギーニが参加することを強調した。

「当社にとって、ペブルビーチは重要性において最大の自動車イベントです。お客様、あるいはこれからお客様になるかもしれないすべてのタイプの人々がペブルビーチに行きます。米国外からの参加者も増えており、今後も重要性は増していくでしょう」

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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