メルセデスAMG SL 詳細データテスト 高めた走行性能 失われた洗練性 今後の改善と熟成に期待

公開 : 2023.08.05 20:25  更新 : 2023.08.22 22:56

スペック

レイアウト

7代目SLは、新開発の異素材混合スペースフレームに、数多くの技術を初採用。その中には、4WDや4WS、アクティブスタビライザーが含まれる。

エンジンは縦置きで、後輪駆動のSL43を除く全車が4WD。テスト車の前後重量配分は54:46だった。

エンジン

7代目SLは、新開発の異素材混合スペースフレームをベースに、4WDや4WS、アクティブスタビライザーなど、SL初のメカニズムを数多く採用する。
7代目SLは、新開発の異素材混合スペースフレームをベースに、4WDや4WS、アクティブスタビライザーなど、SL初のメカニズムを数多く採用する。

駆動方式:フロント縦置き四輪駆動
形式:V型8気筒3982ccツインターボ、ガソリン
ブロック・ヘッド:アルミニウム
ボア×ストローク:φ83.0×92.0mm
圧縮比:8.6:1
バルブ配置:4バルブDOHC
最高出力:585ps/5500〜6500rpm
最大トルク:81.6kg-m/2500~5000rpm
エンジン許容回転数:7000rpm
馬力荷重比:308ps/t
トルク荷重比:43.0kg-m/t
エンジン比出力:147ps/L

ボディ/シャシー

全長:4700mm
ホイールベース:2700mm
オーバーハング(前):967mm
オーバーハング(後):1033mm

全幅(ミラー含む):2150mm
全幅(両ドア開き):3660mm

全高:1359mm
全高(トランクリッド開き):2210mm

足元長さ(前席):最大1110mm
足元長さ(後席):540mm
座面~天井(前席):最大1000mm
座面~天井(後席):810mm

積載容量:213L

構造:アルミ/マグネシウム/スティール/CFRP、モノコック
車両重量:1895kg(公称値)/1939kg(実測値)
抗力係数:-
ホイール前/後:9.5Jx21/11.5Jx21
タイヤ前/後:275/35 ZR21 103Y/305/30 ZR21 104Y
ミシュラン・パイロットスポーツ4S MO1A
スペアタイヤ:なし(パンク修理フォーム)

変速機

形式:9速AT
ギア比/1000rpm時車速〈km/h〉
1速:5.35/7.7 
2速:3.24/12.7 
3速:2.25/18.3 
4速:1.64/25.1 
5速:1.21/34.1
6速:1.00/41.4 
7速:0.87/47.5 
8速:0.72/57.3
9速:0.60/68.9
最終減速比:3.27:1   

燃料消費率

AUTOCAR実測値:消費率
総平均:7.0km/L
ツーリング:9.3km/L
動力性能計測時:3.4km/L

メーカー公表値:消費率
低速(市街地):4.5km/L
中速(郊外):7.2km/L
高速(高速道路):8.9km/L
超高速:9.0km/L
混合:7.6km/L

燃料タンク容量:70L
現実的な航続距離:488km
CO2排出量:299g/km

サスペンション

前:マルチリンク/コイルスプリング、アダプティブダンパー、アクティブスタビライザー
後:マルチリンク/コイルスプリング、アダプティブダンパー、アクティブスタビライザー

ステアリング

形式:電動機械式、ラック&ピニオン、四輪操舵
ロック・トゥ・ロック:1.6回転
最小回転直径:12.4m

ブレーキ

前:390mm通気冷却式ディスク
後:360mm通気冷却式ディスク
制御装置:ABS、DSC/ASC
ハンドブレーキ:電動、ダッシュボード(ステアリングコラム右側)にスイッチ設置

静粛性

アイドリング:49dBA
全開時(4速):87dBA
48km/h走行時:63dBA
80km/h走行時:68dBA
113km/h走行時:71dBA

安全装備

ESP/ABA/ABSA/ALKA/プリセーフ
Euro N CAP:テスト未実施
乗員保護性能:成人-%/子供-%
歩行者保護性能:-%
安全補助装置性能:-%

発進加速

テスト条件:乾燥路面/気温23℃
0-30マイル/時(48km/h):1.6秒
0-40(64):2.1秒
0-50(80):2.8秒
0-60(97):3.5秒
0-70(113):4.4秒
0-80(129):5.4秒
0-90(145):6.5秒
0-100(161):7.8秒
0-110(177):9.3秒
0-120(193):11.1秒
0-130(209):13.1秒
0-140(225):15.5秒
0-150(241):18.5秒
0-402m発進加速:11.6秒(到達速度:198.6km/h)
0-1000m発進加速:21.0秒(到達速度:244.6km/h)

ライバルの発進加速

ライバルの発進加速
アストンマーティン・ヴァンテージF1エディション・クーペ(2021年)
テスト条件:乾燥路面/気温19℃
0-30マイル/時(48km/h):1.7秒
0-40(64):2.2秒
0-50(80):2.8秒
0-60(97):3.6秒
0-70(113):4.5秒
0-80(129):5.4秒
0-90(145):6.6秒
0-100(161):7.9秒
0-110(177):9.6秒
0-120(193):11.8秒
0-130(209):14.1秒
0-140(225):17.2秒
0-150(241):21.5秒
0-402m発進加速:12.2秒(到達速度:192.0km/h)
0-1000m発進加速:22.0秒(到達速度:241.1km/h)

中間加速

20-40mph(32-64km/h):1.5秒(2速)/2.3秒(3速)

30-50(48-80):1.2秒(2速)/1.6秒(3速)/2.6秒(4速)/5.0秒(5速)

40-60(64-97):1.5秒(3速)/2.1秒(4速)/3.2秒(5速)/5.3秒(6速)/7.2秒(7速)

50-70(80-113):1.6秒(3速)/2.0秒(4速)/2.7秒(5速)/3.6秒(6速)/5.1秒(7速)/8.8秒(8速)/14.2秒(9速)

60-80(97-129):2.0秒(4速)/2.7秒(5速)/3.2秒(6速)/4.1秒(7速)/6.9秒(8速)/11.7秒(9速)

70-90(113-145):2.2秒(4速)/2.8秒(5速)/3.4秒(6速)/3.9秒(7速)/5.6秒(8速)/9.0秒(9速)

80-100(129-161):2.4秒(4速)/2.9秒(5速)/3.5秒(6速)/4.1秒(7速)/5.3秒(8速)/7.5秒(9速)

90-110(145-177):3.0秒(5速)/3.6秒(6速)/4.3秒(7速)/5.5秒(8速)/7.0秒(9速)

100-120(161-193):3.2秒(5速)/3.7秒(6速)/4.5秒(7速)/5.9秒(8速)/7.4秒(9速)

110-130(177-209):3.6秒(5速)/3.9秒(6速)/4.7秒(7速)/6.4秒(8速)

120-140(193-225):4.3秒(5速)/4.3秒(6速)/5.0秒(7速)

130-150(209-241):5.1秒(6速)

制動距離

テスト条件:乾燥路面/気温23℃
30-0マイル/時(48km/h):7.9m
50-0マイル/時(64km/h):21.6m
70-0マイル/時(80km/h):42.1m
60-0マイル/時(97km/h)制動時間:2.55秒

ライバルの制動距離

アストンマーティン・ヴァンテージF1エディション・クーペ(2021年)
テスト条件:乾燥路面/気温19℃
0-0マイル/時(48km/h):8.1m
50-0マイル/時(64km/h):21.8m
70-0マイル/時(80km/h):41.8m

各ギアの最高速

1速:54.7km/h(7000rpm)
2速:88.5km/h(7000rpm)
3速:128.7km/h(7000rpm)
4速:175.4km/h(7000rpm)
5速:238.2km/h(7000rpm)
6速:289.7km/h(7000rpm)
7速:315.4km/h(6647rpm)
8速:315.4km/h(5501rpm)
9速(公称値):315.4km/h(4584rpm)

9速・70/80マイル/時(113km/h/129km/h):1637rpm/1871rpm

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    英国編集部ロードテスト・エディター
  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    英国編集部ライター
  • 撮影

    ジョン・ブラッドショー

    John Bradshaw

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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