一度見たら忘れないホイールデザイン 23選 外観を決定づけた象徴的なアイテム
公開 : 2023.08.06 18:05
クルマの印象を左右し、ハンドリングなど走行性能にも大きな影響を与えるホイール。特定の車種やブランド、時代性を象徴するような素晴らしいホイールデザインを振り返ります。
もくじ
ー象徴的なホイールデザイン
ーブガッティ・タイプ35(1924年)
ーダンロップ・レーシング(1954年)
ーミニライト(1962年)
ートルクスラスト(1963年)
ーACコブラ・ハリブランド(1965年)
ーフックス(1966年)
ーロスタイル(1967年)
ーモーガン・プラス8(1968年)
ーメルセデス・バロック(1969年)
ーフォードRS(1970年)
ーウォルフレース・スロットマグ(1971年)
ーBBSクロススポーク(1972年)
ーBMW 750iLディッシュ・アロイ(1987年)
ーランチア・ストラトス(1973年)
ーコンポモーティブTH(1975年)
ーポルシェ・テレディアル(1978年)
ーフォード・ペッパーポット(1981年)
ーレンジローバー・イン・ヴォーグ(1981年)
ーフォルクスワーゲン・ゴルフGTIピレリ(1983年)
ーランチア・デルタ・インテグラーレ(1984年)
ープジョー205 GTi 1.6(1984年)
ーマツダMX-5デイジー(1990年)
ールノー・クリオ・ウィリアムズ(1993年)
象徴的なホイールデザイン
ホイールは、クルマの外観と魅力度を左右する重要な要素である。と同時に、ブレーキの冷却性能、耐久性、ハンドリングといった走行性能に大きな影響を与えるアイテムでもある。
自動車が普及しはじめて以来、さまざまなホイールデザインが誕生し、あるものはメーカーの純正品として、またあるものはアフターマーケット品として販売されてきた。適切なホイールを選ぶことは、クルマのスタイルとパフォーマンスに劇的な効果をもたらす。
今回は、ブランドや車種、時代を象徴するようなメモリアルなホイールを振り返りたい。
ブガッティ・タイプ35(1924年)
ブガッティは、1920年代に主流だったスチールホイールやワイヤーホイールに代わる、はるかに軽量で強靭な合金製ホイールをいち早く採用した。1924年のタイプ35にはワイヤーホイールが装着されたが、ボートテール・ボディやレースのDNAと同様に、クラシックな8本スポークの合金ホイールもその魅力の一部となっている。
19インチの鋳造合金ホイールはエットーレ・ブガッティ氏自身がデザインしたもので、ホイールセンターの一部としてブレーキドラムが組み込まれていた。取り外し可能なリム構造により、ブレーキに触れることなくタイヤを交換することができる。当初は32本のネジで固定されていたが、軽量化と整備性のため24本に変更された。
ダンロップ・レーシング(1954年)
ジャガーは、新しい技術アイデアを試す場としてレースを積極的に活用しており、Dタイプに装着されたダンロップ・レーシングもまさにそうして鍛えられたものだった。当時、ほとんどのクルマがまだ重いワイヤーホイールを使用していたのに対し、ダンロップ・レーシングはダイキャスト製のセンターをアウターリムに固定した軽量アルミニウム製だった。
くすんだグレーのアルミカラーで仕上げられ、Dタイプのル・マンでの活躍を支えたことから、オースチン・ヒーレーをはじめとする他の自動車メーカーからもすぐに注目されるようになった。MGのレーシングカー用にダンロップが製造した「Mタイプ」というホイールもあり、こちらは4本のスタッドボルボ(ジャガーは5本)を使用している。
ミニライト(1962年)
ミニライト・ホイールは50年以上の歴史を持ち、その時代を超越したデザインのおかげで今なお健在である。当初は、その名前の由来となったミニ用の軽量10インチホイールとして開発され、主にレースやラリーでの使用を視野に入れていた。その後、需要は急増し、ミニライトはあらゆる競技車や市販車にさまざまなサイズのホイールを供給するようになる。
現在も英国で生産されているが、オリジナルのマグネシウム合金ではなく、アルミダイキャスト製となっている。オリジナルはジョン・フォード氏とデレク・パワー氏がデザインしたもので、世界で最も多くのクルマをモータースポーツの成功に導いたと言われている。この活躍に一役買っているのが、当時すぐに焼き付いてしまうブレーキに冷却風を送り込むよう考慮された設計である。