マニアしか知らない無名なフォード車 26選 ブルーオーバルが生んだ奇妙なクルマたち
公開 : 2023.08.12 18:05
世界的な名車を数多く生み出してきたフォード。歴史上で最も有名な自動車メーカーの1つですが、実はほとんどの人が知らない「マイナー」なクルマも少なくありません。今回はマニアックなブルーオーバルの世界を紹介します。
もくじ
ーマニアックなフォードの世界(深淵)
ーエドセル・ラウンドアップ
ーフォード・アスパイア
ーフォード・バンタム
ーフォード・センチュリオン・クラシック
ーフォード・コメット
ーフォード・コンサル・クラシック
ーフォード・デル・リオ
ーフォード・デュランゴ
ーフォード・エスコートGTi
ーフォード・エスコートRS2000 4x4
ーフォードEXPターボ・クーペ
ーフォード・ファルコン・コブラ
ーフォード・フリーダ
ーフォード・ランドー
ーフォード・モデル48
ーフォード・モデルF
ーフォードP7
ーフォード・パークレーン
ーフォード・パイロット
ーフォード・シエラ GLSi 4x4
ーフォード・スカイレンジャー
ーフォード・スクワイア
ーリンカーン・リド
ーリンカーン・カスタム
ーマーキュリー・ターンパイク・クルーザー
ーマーキュリー・ボイジャー
マニアックなフォードの世界(深淵)
フォードは自動車業界で最も長い歴史を持つメーカーの1つであり、そのクルマの多くは世界中で有名である。
しかし、ここではそのどれについても語るつもりはない。おそらく多くの人が知らないであろう、奇妙な生き物が棲む深海(あるいは墓場)とも言うべき場所に潜入する。
今回は、フォードのいわゆる「ブルーオーバル」を付けたモデルや、同社が設立したブランドのモデルをアルファベット順に紹介していくが、他社から買収したブランドは含めていない。
エドセル・ラウンドアップ
フォードが設立したエドセルは、大変な結末を迎えたブランドとしてある意味有名かもしれない。1950年代後半から翌60年代にかけて売り上げを伸ばし、当時の米国市場の50%という世間離れしたシェアを誇っていたゼネラルモーターズに対抗する一助になると、フォードは信じていたのだが、それはまったくの間違いだった。
1958年モデルとしては7車種が導入されたが、そのうちの1台とて名前を挙げるのは難しいだろう。ラウンドアップは、バミューダ、ヴィレジャーと並ぶ3車種のステーションワゴンの1つで、4ドアではなく2ドアを持つ唯一のモデルである。
ラウンドアップの最終的な生産台数はさまざまに見積もられているが、いずれも3桁台後半であり、エドセルの中でもひどい結果である。大衆車として普及を見込んだクルマとしてはかなり災難であった。
フォード・アスパイア
20代後半の人なら、北米でフォード・アスパイアが買えた時代に生きていたはずだが、今になって初めて知ったという人も多いだろう。アスパイアは、キアと共同開発したフォード・フェスティバのセダンバージョンで、韓国で製造され、現地ではアヴェラとして販売された。アスパイアは1994年モデルとして発売されたが、あまりに売れ行きが悪く、1997年に販売中止となる。
インドではフォードKa(カー)をベースとするモデルも登場するが、2021年に廃止。インドに住んでいない限り、おそらくそのことも知らなかっただろう。
フォード・バンタム
AUTOCARの見解では、バンタムが無名車に数えられるのは、人気がなかったからではなく、地理的範囲が限られていたからである。小型車ベースのピックアップトラック(現地では「バッキー」と呼ばれる)が伝統的に人気のある南アフリカでのみ生産され、大きく分けて3種類の形態が存在した。
最初の形態(写真)は3代目エスコートがベース、次の形態は6代目マツダ323(日本名:ファミリア)がベース、そして最後の形態は5代目フィエスタ(本特集の冒頭の写真)がベースである。
他の地域ではほとんど知られていないが、バンタムは1983年から2011年まで継続的に生産されたため、南アフリカの道路ではよく見かける。