セルジオ・マルキオーネ、一問一答
公開 : 2014.10.17 22:50 更新 : 2017.06.01 02:11
フェラーリは2008年以降、チャンピオンシップを獲得していないが?
確かに、2008年以降、いくつかの問題を抱えたためにチャンピオンシップから遠ざかっている。優秀なドライバーもいるが、うまくか編み合わなかったのだろうと思う。
F1ティームはフェラーリにとって重要なポジションなのか?
フェラーリにとって非常に重要だ。F1で勝利することができなくなったフェラーリはもはやフェラーリではない、と考えている。そのためには、現況の不運な状態を耐え、再びブランドを構築するためにも勝利が必要となろう。
それはフェラーリに新しいマネジメントが必要ということか?
尻を叩く必要はある。早急に対策しなければならない。そのためには若干のリスクを取る必要も考えられるということだ。
フェラーリが今後生産台数を増やすというレポートもあるが、それに対しては?
年間生産台数を現状の7,000台から10,000台にまで段階的に増やすことができれば、利益やキャッシュフローがよくなるという説明はした。しかし、現時点で10,000台を販売すると発表するのはナンセンスだ。この5月立てた計画でも、ボリュームの増加は考慮せずに、現行の7,000台をキープする線で考えている。
生産量を増やせば、ユーズドカー・マーケットにも影響を及ぼすことになるのでは?
私とルカの間では、フェラーリの独自性を保つことが重要だということで合意ができている。これは、2007年から2008年の財政危機から導き出された解答だ。ユーズドカー・マーケットにおいて、供給過剰にならないためにも、われわれはボリュームを抑えたというのが事実だ。
しかし、世界市場が回復して需要が上がった場合は?
確かに、個人消費が大幅に増大すれば、考えなければならないことかもしれない。しかし、それは経験的なデータに基づく必要だある。
納車までのウェイティング・タイムにも影響をおよぼすことになるが?
フェラーリを手に入れるまでの間、しばしの時間が必要なことを理解して欲しい。しかし、24ヶ月も待つのであれば問題だ。さすがにそれはクレイジーだと考えている。
ワンオフ・モデルやラ フェラーリのようなモデルの生産台数を増やして欲しいとする考えもあるが?
ラ フェラーリは発表するやいなや499台すべてソールド・アウトとなった。北米で発表した10台のF60は、3億円近い価格にもかかわらず既に売り切れている。確かに、価格を下げて、数を売れるようにすることも考えられるが、実際には10台が売り切れてしまっているし、だからといってこれを20台に増やそうとは思わない。それでは排他性が失われることになる。もちろん、ビジネス的には求める人にクルマを届けたい。そのためには、より多くのプロダクションが必要になるだろう。それについては絶対的な規制はないのだから。