レクサスLBX 英国で予約開始、約550万円から 欧州販売の中核を担う「小さな高級車」
公開 : 2023.08.11 18:05
レクサスは、英国で新型LBXの予約受付を開始。全長4.2m以下のコンパクトクロスオーバーで、欧州市場におけるレクサスの「主力」と期待される重要な新モデルです。
新型LBX 英国仕様は6+1グレード展開
レクサスは、英国向けの新型LBXの予約受付を開始した。スタート価格は2万9995ポンド(約550万円、1ポンド=約183円で計算)からと、3万ポンドを切る設定となる。
英国向けのエントリーグレードは、17インチのアルミホイール、LEDヘッドライト、9.8インチ・インフォテイメント・タッチスクリーン、リアビューカメラなどを装備した「アーバン(Urban)」である。
その他、価格未定の5グレードが用意されている。
「プレミアム(Premium)」では、フロントシートヒーター、リアプライバシーガラス、ブラインドスポットモニターなどが追加される。
「プレミアム・プラス(Premium Plus)」では、ホイールが18インチにサイズアップし、電動トランクリッド、12.3インチのデジタルメーターディスプレイ、ヘッドアップディスプレイ、空気清浄システムが追加。
「プレミアム・プラス・デザイン(Premium Plus Design)」では、2トーンカラー、切削加工のアルミホイール、ハイグレードのインテリアが追加される。
「タクミ(Takumi)」には、13スピーカーのマークレビンソン製サウンドシステム、アップグレードされたレザーインテリア、電動調整式シート(運転席)、追加の運転支援システムが搭載される。
「タクミ・デザイン(Takumi Design)」では、2トーンカラー、ウルトラスエードのインテリアが追加される。
また、英国では現在、発売記念モデルとしてカッパーの2トーンカラーと専用バッジを備えた「オリジナル・エディション(Original Edition)」が選択可能である。
レクサスによると、各グレードの英国価格は10月初旬に決定されるという。納車は2024年3月に開始予定。
「困難」だった静粛性 アイデアで工夫
チーフ・ブランディング・オフィサーのサイモン・ハンフリーズ氏は2023年6月のAUTOCARの取材で、LBXについて「安いクルマを作ろうとしているのではなく、小さなクルマを作ろうとしているのです」と語っていた。
1.5L 3気筒ガソリンエンジンと1基の電気モーターを組み合わせ、最高出力136ps、最大トルク18.8kg-mを発生。前輪を駆動する。トヨタ・アクアや昨年発表されたレクサスRXと同様のバイポーラ型ニッケル水素バッテリーを採用している。
チーフエンジニアの遠藤邦彦氏によると、バイポーラ型ニッケル水素は従来のリチウムイオンよりもはるかに高い出力密度とスループットを持ち、LBXはバッテリーEVに匹敵する加速が可能だという。
0-100km/h加速は9.2秒で、プロダクトマネージャーのバート・イーレン氏によれば、クラストップの燃費を実現し、CO2排出量は120g/kmを「優に下回る」とのこと。同氏はデュアルモーター四輪駆動のバージョンも計画中だが、技術的な仕様は未定としている。
遠藤氏は、LBXにレクサスに期待される洗練性を持たせるのは「かなり難しい」ことで、従来の遮音材による対応とは別のアプローチが必要だったとAUTOCARに語った。
「吸音材をどんどん使って音を消そうとすると、コストアップにつながりますよね。そこで、より静かなクルマを実現するために、あまりたくさん使わなくてもいいように、音そのものをなくそうとしたのです」
「例えば、(エンジンの)バランスシャフトやフレックスジョイントなど、いくつかの要素は音自体を減らすためのアイデアでした」
遠藤氏は、これは単なるコスト削減のためではなく、洗練性を向上させるための最も効果的な方法だったと言う。