テスラ・モデルS 詳細データテスト 市販車最高の加速 全体の洗練度は不足気味 右ハンドルがほしい
公開 : 2023.08.12 20:25
快適性/静粛性 ★★★★★★☆☆☆☆
穏やかに走らせていると、プレイドは事態が好転するが、それだけだ。エアサスペンションはたしかに、レンジローバーやメルセデス・ベンツSクラスのそれのような魔法のじゅうたん感覚は持ち合わせていない。それらよりはやや余分に、地形変化を乗員へ伝えてくる。
高級車基準では、わずかながらゴツゴツ感があるものの、このレベルのパフォーマンスを持つクルマとして見れば、きわめてスムースだ。21インチタイヤを履いていてさえ、路面不整の角をうまく丸めてくれる。
シートは、最高峰の高級車が備える、調整機能満載のシートのように至れり尽くせりではない。それでも、どんなドライバーでも、長距離でも快適さを保てる、まずまず納得のドライビングポジションを取れるはずだ。
唯一、決定的に後れをとっているのは静粛性だ。フレームレスドアだが、風切り音は問題ではない。悩みの種は、速度を上げるとコンスタントに入ってくるロードノイズ。113km/h巡航時の室内騒音は70dBAだったが、タイカン・ターボは同条件で66dBAだった。