2022年世界販売台数ランキング トップ30 ベストセラーに日本車続々、ライバル追撃も

公開 : 2023.08.13 18:05

27:いすゞDマックス – 32万5000台

2022年、いすゞDマックスは特に好調で、前年比10%増という驚異的な伸びを記録した。この目覚しい成長を達成したのは、1つの大きな市場を独占したからというよりも、多くの小さな地域で頑張ったためである。

Dマックスは、タイやケニアといった国々で販売台数第1位を獲得したほか、重要なオーストラリア市場でもピックアップトラック分野で第3位を獲得。これらを合わせると、Dマックスは2022年に世界で5番目に売れているピックアップトラックとなる。

27:いすゞDマックス - 32万5000台
27:いすゞDマックス – 32万5000台

26:BYDクイン – 33万1200台

BYDは最近日本や欧州で知られるようになったブランドだが、本国中国ではすでに確固たる地位を築いている。2022年の中国全体の新車市場は縮小したが、クイン(秦、QIN)はその影響を受けず、世界販売シェアは前年比で93%上昇した。

さらに印象的なのは、バッテリーEVとプラグインハイブリッド(PHEV)をラインナップに加えたクインの中国での販売台数が119%増加したことである。こうした好調な販売により、BYDは2022年11月、フォルクスワーゲンを抜いて中国で最も売れているブランドとなり、1年のうち6か月で月間販売台数の記録を更新した。米国の著名投資家ウォーレン・バフェット氏は、2008年にBYDの株式をいち早く購入したが、その投資リターンは莫大なものであろう。

26:BYDクイン - 33万1200台
26:BYDクイン – 33万1200台

25:スズキ/マルチ・スズキ・スイフト – 33万3000台

スズキ・スイフトは、欧州でも人気のコンパクトハッチバックだが、世界を見渡せば2022年に最も売れたスズキ車となっており、同社の販売台数の重要な部分を占める。これは、現地生産されるインドでのマルチ・スズキの人気によるところが大きい。

2022年のスイフトの販売台数は33万台で、トップ30に浮上した(前年は33位)。台数としては前年比4%増となるが、これは42位に転落したトヨタヤリスなど、多くのコンパクトハッチバックの販売台数が減少したのとは対照的である。

25:スズキ/マルチ・スズキ・スイフト - 33万3000台
25:スズキ/マルチ・スズキ・スイフト – 33万3000台

24:ヒョンデ・ツーソンLWB – 33万4700台

車名にある「LWB」は、ロングホイールベース・バージョンであることを示すもので、欧州で販売されている標準のツーソンと比べてホイールベースが75mm長い。中国やアジア市場など、多くの地域ではLWBがツーソンのデフォルトモデルとして採用されている。

2020年に発売されたツーソンLWBは、パンデミック後の供給回復に伴い、2022年の販売台数が前年比で62%増加するなど、人気が衰える気配はない。一方で、標準ホイールベースのツーソンは前年比31%減少し、2022年の販売台数ランキングで63位に位置している(前年は32位)。

24:ヒョンデ・ツーソンLWB - 33万4700台
24:ヒョンデ・ツーソンLWB – 33万4700台

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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