ホンダ新型Nボックス、自転車が車内で“傾かない”秘訣 「3点支持」とは
公開 : 2023.08.13 21:12 更新 : 2023.08.13 21:20
子供の自転車をクルマに積んで帰るとき、車内でゆらゆらして気になる…。フルモデルチェンジ版の新型「Nボックス」は、その点も配慮されています。
チャリンコを積んで帰るとき、ゆらゆらしないの?
子供の自転車を車内に積むことのあるユーザーに耳寄りなのが、“走行中に傾かない”工夫だ。
現行型のNボックスでは、「スタンド」と「前輪」で自転車を支える考え方だが、新型ではもう1点増えて、「3点支持」する形になっている。詳しく見ていこう。
取材時には26インチの“ママチャリ”を使って、男性・女性でそれぞれ積み込む動作を試してみた。
新型は、前の車輪を載せやすい低い荷室床面や、ハンドルやベルが干渉しにくいルーフ高を確保していて、苦労せず自転車を中に入れられる。
その積み方自体は、現行型のNボックスと同じ。
まずは後席を畳んでフロアをフラットにし、その上に自転車を前輪側から送り込んでいく。
奥まで入ったら、前輪が横を向くようにすると、助手席シートバックと畳んだリアシートの隙間に、すっぽりと車輪を落とし込むことができる。
これで自転車のスタンドを立てれば、2点で支えることができ完成。……だが、新型Nボックスは、荷室ボードに工夫がなされている。
荷室ボードに「窪み」 3つのポイントで支える
よく見ると、荷室ボードと後輪が触れ合うところがわずかに凹んでいる。
新型では、荷室ボードの一部に窪みが設けられているのだ。スタンドを立てると、ちょうどそこに後輪の先端を預ける形になる(トップの写真)。
これにより、「前輪」「スタンド」「後輪」を支える「3点支持」となり、クルマを走らせても自転車が安定していて揺らつかないという。
また、荷室ボードに窪みがあることで、積み込み時に前の車輪を奥へ通しやすいというメリットも生まれた。
自転車の積み下ろしがしやすい点が定評を得てきたNボックス・シリーズ。
ヒットしたクルマの次のモデルをデザインするのは想像以上に難しく、ましてや、サイズの拡大ができない軽自動車となれば、なおさらだ。
3代目となる新型はこの秋に正式発表されるというから、その際には自転車の積みやすさと、3点支持の安定感にも注目してみよう。