ジャガーIペイス 2025年までに引退へ 同社初の電動SUV、新生ラインナップにバトンタッチ
公開 : 2023.08.16 18:25
ジャガー初の市販電動SUV、Iペイス(I-Pace)の販売は2025年までに終了する見通しであることが明らかになりました。他のエンジン車とともに引退し、生まれ変わった次世代EV群にバトンをつなぎます。
2025年までに販売終了 ブランド再構築へ
ジャガーは製品ラインナップの再構築に伴い、現行型Iペイスの販売を2025年までに終了する見通しである。JLR(ジャガー・ランドローバー)のCEOであるエイドリアン・マーデル氏が公式に認めた。
ジャガーIペイスはこれまで、ティエリー・ボロレ元CEOのもとで新型EV群とともに販売を続ける(おそらく第2世代も含む)計画が示唆されていたが、これを覆す形となった。
しかし、Iペイスの正確な販売終了時期は未定である。今のところ、ジャガーは専用プラットフォーム「JEA」を採用する次世代EVを2024年後半に発表し、2025年に発売する予定だ。
マーデル氏は次のように述べている。
「電動化された製品(Iペイス)は特に、あまり長期間にわたって市場から排除したくありません。今はJEAの完成を待っているところで、現時点では2025年の前半になると言われています。2年弱先の話ですね。わたしは、9か月から1年先になれば、その対応にもっと自信が持てるようになるでしょう」
マーデル氏によれば、Iペイスは現在、主に英国と欧州市場で販売されており、排出ガス規制の遵守に役立っているという。
また、Iペイスは新型EV開発の舵取りをする上で大きな助けとなっており、JLRはIペイスの経験を背景に「EVの開発方法を理解している」とのこと。
マーデル氏は、再構築後の新生ジャガーの販売台数について、月あたり4000台を目指すことを明らかにした。今年第1四半期の月間販売台数は5000台強である。
歴史を振り返ると、ジャガーの販売台数はもっと多い時期もあるが、JLRは近年、半導体不足のために収益性の高いモデル(レンジローバー、レンジローバー・スポーツ、ランドローバー・ディフェンダーなど)の生産を優先している。
今年第1四半期の月間販売台数はレンジローバーが5600台強、レンジローバー・スポーツが4700台弱とされており、新生ジャガーはこの2車種を下回ることになる。
JLRの大型車はすべてモジュール式のMLAプラットフォームをベースとしており、2024年にはレンジローバーEVが誕生する予定だが、マーデル氏は「豪快」なプロポーションを実現するためには、ジャガー独自の専用プラットフォーム(JEA)が必要だと語った。
これは主にホイールベースの延長を意味する。
「このプラットフォームでは、ホイールベースが長くなります。そうすれば、クルマに必要な美しい流れを得ることができます」
2年後の発売を控え、マーデル氏は新型EVについて「デザイン言語はとてもゴージャスです」と言うにとどめた。