英国の絶滅危惧種 まだ新しいのに消滅しそうなクルマ 40選 前編 21世紀の希少車
公開 : 2023.08.19 18:05
比較的新しいモデルであるにも関わらず、ほとんど路上では見なくなった希少車たち。古今東西さまざまなメーカーがしのぎを削る英国で、すでに絶滅の危機に瀕しているクルマを紹介します。
もくじ
ークラシックカーより希少? 残存台数が少ないクルマたち
ーデータの裏事情
ー40:ミニ・クラブバン
ー39:クライスラー・デルタ
ー38:ヴォグゾールVX220
ー37:ロータス・エヴォーラ
ー36:インフィニティFX
ー35:ダッジ・アベンジャー
ー34:サンヨン・カイロン
ー33:シトロエンC6
ー32:ヴォグゾールVXR8
ー31:ローバー・シティローバー
ー30:プジョー・イオン
ー29:インフィニティQ70
ー28:フィアット・クロマ
ー27:スバルB9トライベッカ
ー26:スズキ・キザシ
ー25:プロトン・インピアン
ー24:インフィニティM30D/M35h
ー23:キャデラックBLS
ー22:三菱i-MiEV
ー21:シトロエンCゼロ
クラシックカーより希少? 残存台数が少ないクルマたち
まだ発売から20年余りしか経たないというのに、すでに路上から消えつつあるクルマがたくさんある。
英国では、特定のモデルで現在どれほどの台数が残存しているか、確認することができる。今回は2000年以降に発売された比較的新しいモデルの中で、すでに数を減らしてしまっているものをいくつか取り上げたい。
データの裏事情
内容に入る前に、今回引用した英国のウェブサイト『howmanyleft.co.uk』の数字について少し触れておこう。
同サイトでは、英国DVLA(運転免許庁)のデータを基にしているが、残念ながらDVLAは常に100%正確とは限らない。そのため、時折、販売されたと思われる数よりも多くの車両が存在していることがある。
また、データを抽出できないモデルもある。例えば、プジョー407クーペ(写真)は販売面で苦戦したはずで、今や絶滅の危機に瀕しているかもしれないが、407のセダンやステーションワゴンの中から特定することはできない。また、2011年のサーブ9-5は、先代モデルから切り離すことができない。
余談だが、英国では一時抹消登録に相当する「SORN」というルールがあり、国内に存在はするが使用されていない、というケースもある。今回取り上げる残存台数には、このSORNの数字も含まれている。
いずれにせよ、本稿に記載の数字は必ずしも正確ではないので、参考程度に楽しんでいただければ幸いである。
40:ミニ・クラブバン
発売:2012年
総販売台数:1020台
残存台数:789台
1960年代のミニ・バンを彷彿とさせるキュートなデザインだが、荷物運搬には役に立たたない。ニッチ中のニッチに位置するクルマの好例で、BMWグループ唯一乗用車由来の商用バンである。
39:クライスラー・デルタ
発売:2011年
総販売台数:794台
残存台数:713台
ターゲットから外れたランチアの英国市場向けリバッジモデルで、発売当初は非常に高価だった。
38:ヴォグゾールVX220
発売:2002年
総販売台数:1892台
残存台数:359台
オペル・スピードスターの英国版であるヴォグゾールVX220は、アルミ製シャシー、複合ボディ、ミドマウント・エンジン、そして素晴らしいスタイリングにより、そこそこのヒットを記録した。ベースとなるロータス・エリーゼよりも見栄えが良かったかもしれないが、そのインパクトは限定的なものとなった。
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