アウディRS7 “自動運転” 助手席インプレッション
公開 : 2014.10.20 23:50 更新 : 2017.05.29 18:15
アウディによる最新のGPSがサーキットにおける最適なラインを導き出す。データはワイヤレスLANを経由して車両に送信されるという仕組みだ。これと同時に、車両に装着するステレオカメラが収集する3Dイメージと、オンボード映像によるグラフィック情報を比較することにより、数えきれないほどのイメージから位置情報を特定するのだそうだ。
筆者自身、正直なところ自動運転に対して心からウェルカムと言うわけではなかったのだけれど、RS7がコーナー時に生じるテール・スライドを ’勝手に’、そして巧みに制御する光景を車内から目の当たりにして、思わず笑みがこぼれてしまった。
読者の中には、仮に走行中にコンピューターがクラッシュした場合、一体どうなるのかと心配する向きもあるだろう。”電制システムは2次システムにバックアップされており、万一の時に車両をストップさせるようプログラミングしております” と、ブルグミュラー氏。”広範囲におけるセーフティネットを予め構築しているのです”
また、先述したようにあと2年もすれば、これらの技術のうちの一部は実際に使用されるようになる。
次期A8は静止時から60km/hまでの間、ドライバーが望めば、250m先の前方を視野角35度でモニターし、現時点で仕様されているアダプティブ・クルーズ・コントロールをと併用しながら自動で車線維持や操舵、加速に減速を自動で行うのだそうだ。
フロント・ウインドウに設置されるワイドアングル・カメラと最新のハイテク・レーザー・スキャン機能が組み込まれた12個のセンサーが使用され、車線や他の車両を基準にオペレーションを行うという仕組みだ。
経験を積んだドライバーよりも、速いタイムをマークするクルマなど、つい最近までだれも考えなかったけれど、科学の領域では、実現はすぐそこまで来ているのである。ともすれば、1秒として自らが運転せずに目的地まで走っていけるクルマの登場は、もはや夢物語などではない、ということになる。
(グレック・ケーブル)