トヨタ・ハリヤー

公開 : 2014.01.26 18:38  更新 : 2017.05.29 18:48

トヨタのクロスオーバーSUVであるハリアーがフルモデルチェンジを果たした。現在では一般的となっているクロスオーバーSUVだが、初代ハリアーが登場した1997年当初はまだカテゴリーがしっかりとは確立されていなかった。そういった意味では開祖に近い1台といえるだろう。

3代目となる新型は初代から踏襲されている5ドアのスタイリッシュなSUVスタイルがそのまま継続されている。2代目ではハリアーとハリアー・ハイブリッドがそれぞれ1車種ずつと見なされていたが、新型はハリアーの括りの中に、ガソリンとハイブリッドという2種のパワートレインが用意されている。

ガソリンモデルは最高出力151psの2ℓ直列4気筒エンジンがすべてのグレードに搭載されており、駆動方式は2駆と4駆が用意されている。一方のハイブリッドモデルは2.5ℓ直4エンジンとニッケル水素電池から電力を供給される前後2個のモーターを組み合わせたE-Fourと呼ばれる電気式の4輪駆動システムを備えている。ガソリンエンジンとモーターで前輪を駆動し、後輪はモーターのみというE-Fourシステムの構成自体は先代と同様だが、先代はガソリンエンジンが3.3ℓV6だったという点に違いがある。エンジンの152ps、フロントモーターの143ps、リヤモーターの68psを組み合わせたシステム最高出力は197psとなる。先代のシステム最高出力が272psあったのに比べればいくぶんインテリジェンスな性格になった、ということだろうか。ともあれ、新型はエンジンのダウンサイジングをはじめとして車重は先代比マイナス200kg近いので、体感できるパワー差はそこまでは大きくないのかもしれない。

新型ハリアーはひと目見て、想定する顧客層の若返りを狙っていることがわかる。その最大の要因は切れ長のヘッドライト同士を結び付けるように配されたクリア樹脂パーツのフロントグリルで、おおよそ躍動感のようなものと無縁だった先代に比べればノーマルでも数多くのドレスアップパーツでかためたような賑やかさが漂っている。

おすすめ記事

 
最新試乗記

人気記事