マツダ・アクセラハイブリッドS Lパッケージ &アクセラスポーツ15S(6MT)

公開 : 2013.10.26 20:07  更新 : 2017.05.29 19:13

動力関係。ハイブリッドはここでも好印象。アクセルをジワッと踏み込んで「もうちょっとチカラを出してね」の要求をすると、スッと反応がある。エンジンでも電気でも。ちょっとの加速要求に対してもまずエンジンがズル〜ンと回転を上げて(その間まともな応答はなくて)、というのがない。かなり。技術者いわく、「ちょっと踏んですぐに応答がくれば、そこから先、ドライバーはガバッとは踏みませんよね?」。おっしゃるとおり。

エンジン本体以外は二次電池もふくめてプリウスと同じ。なので、推進システムの作動の基本ロジックは変えなかった。というか、変える余地がなかった。なぜなら、そこをイジると「電力収支が違ってきてしまうので」システムとして成立しない。プリウスよりも電気アシストをガンガン使うとか、そのぶん普段充電しまくるとか、そういうイジりは不可。でも、制御のプログラムはマツダ独自。

いわく、「“アジつけが違います”といういいかたをしています」。なるほど。でも、違いの要因としてひとつ大きいのはおそらくエンジン。ピーク出力や最大トルク以外に「過渡トルクも、測ると同じ」。しかしレスポンスは明らかによい。直噴ぶん有利、というのはあるのだろうけれど、いちばん根本のところで、目指したドライバビリティのありかたが正しかったのだと思う。それに対して、いかに妥協のレベルを高くしながら作り込んでいくか。

動力特性は1.5M/Tもよい。というか、絶対的にはハイブリッドよりもさらによい。このまま欧州市場へ出しても恥ずかしくないレベルのものになっていると思う。ターボはついていないけれど、常用域のトルクはしっかり出ている。だから運転しやすいし、フツーに走るところで速い。ギヤチェンジの際にパワートレインがギクッと揺れないようにするのが難しくて……ということもない。

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