レンジローバー・スポーツ オートバイオグラフィー ダイナミック

公開 : 2013.12.26 21:10  更新 : 2017.05.29 19:20

新型レンジローバー・スポーツは、兄弟モデルの現行レンジローバーと較べて145mm短くて55mm低くて45kg軽い(プレス資料より)。また一方、ディスカバリーと兄弟関係だった──ということはスティールのフレーム+セミモノコックの上屋だった──先代モデルとの比較では、車体だけだと300kg/39%軽い(クルマ全体だと最大240kg)。こんどのはオールアルミのユニタリーコンストラクション=一体構造。その軽さが、レンジローバー・スポーツのスポーツの部分をググッと強化するのに大きくあずかっている。

「子供をのせて学校へ送っていくとき」や「オフロードへ入ったとき」と「同じ安心感で(with equal aplomb)レーシングサーキットをドライブすることができます」とはマイク・クロス(CHIEF ENGINEER FOR VEHICLE INTEGRITY)。「トラック上でのこのクルマの走りの優秀さに、多くの人が驚きを覚えることでしょう。動きは正確で、融通がきき(adjustable)、そして先代モデルよりもずっと速いのです」。

そうやってプレス資料を読んでいくなかで、step changeという言葉に何度か遭遇した。スロープ状ではなくステップ状の変化。何が変わったかというとアビリティ=能力。もちろんいいほうへ。そのニュアンスをこめて意訳するなら、「先代とは段違いですよ」ということになるだろうか。

運転した感じは、ごく簡単にいうと「でっかいイヴォーク」。または「ド迫力のあるイヴォーク」。イヴォークでもスポーツでもないレンジローバーとのわかりやすい違いとしては、まず上屋がやわやわと揺れ……ない。それと、ハンドルがスルスルッとカルく……ない。やはり、車名どおり“スポーツ”している。やわやわやスルスルッがほしい人は、スポーツではない(そしてイヴォークでもない)レンジローバーを買ったほうがいい。

ランドローバーならではの四角い、または四角度の高いカタチは、子供をのせて学校へ送っていくとき等において確実にメリットたりうると思われる。レンジローバー比145mm短いこととあわせて、巨大SUVのなかでは扱いやすい一台といえるだろう。単体で300kgも軽くなってしまった車体は、しかしガッチリ感が衰えている印象、特になし。総アルミだからパキンパキン、という感じも別に。

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