アバルトから新型クロスオーバー登場か 高性能EV第2弾「600e」 2年以内に発売の可能性

公開 : 2023.08.22 18:05  更新 : 2023.09.22 18:44

EVクロスオーバーのフィアット600eを大幅に強化した高性能バージョンが、アバルト第2のEVとして2025年までに登場する可能性があります。デュアルモーター/四輪駆動を採用するかもしれません。

フィアット600eの高性能バージョン

フィアットが7月に発表した新型EVクロスオーバー「600e」の高性能バージョンとして、アバルト仕様が2年以内に登場する可能性が高い。

アバルト600e(仮称)とも呼ぶべきこのモデルは、ハッチバックの500eに続くアバルトの2番目のEVとなり、2020年に124スパイダーが販売終了して以来、初の新モデルラインとなる。

デュアルモーター、四輪駆動のアバルト600eも登場するかもしれない。(予想レンダリングCG)
デュアルモーター、四輪駆動のアバルト600eも登場するかもしれない。(予想レンダリングCG)    AUTOCAR

フィアットとアバルトのCEOであるオリヴィエ・フランソワ氏は、詳細については言及を避けたものの、アバルト600eの実現可能性については「合理的だ」と述べた。

500eにおけるフィアット版とアバルト版の登場時期のずれを考えると、600eの市場投入は2025年頃と予想される。アバルトでは、大幅なパワーアップをもたらすことは間違いない。

500eでは、より応答性の高いモーターを採用し、出力を35ps、トルクを1.5kg-m引き上げた(最高出力154ps、最大トルク23.9kg-m)。仮に、600eも同様の扱いを受けるとすれば、最高出力は約190ps、最大トルクも約27.5kg-mに向上するだろう。

クロスオーバーとはいえ、500eと同様にスポーティなドライビングモード「スコーピオン・トラック」の設定が予想され、0-100km/h加速タイムは7.0秒前後になると思われる。

バッテリーはフィアット600eと同じ54kWh(使用可能51kWh)のパックを採用し、出力向上を考えると、1回の充電での航続距離は400kmから320km程度に短くなる可能性が高い。

今後の注目点は、トラクションとパワーの向上のためにリアアクスルに2基目のモーターが追加されるかどうかだ。

アバルトと同じくステランティス傘下のジープは、昨年のパリ・モーターショーで、600eと関連性の高いアベンジャーのデュアルモーター仕様のコンセプトを披露しており、e-CMPプラットフォームが四輪駆動パワートレインにも容易に対応できることを示した。

アバルトの次期型EVについては、続報が入り次第お伝えしていきたい。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ウィル・リメル

    Will Rimell

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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