ミュンヘン・モーターショー 注目の大型発表を先取り! 中国ブランドにテスラも参戦 IAAモビリティ2023

公開 : 2023.08.24 06:05  更新 : 2023.09.01 18:47

9月5日に開幕する欧州最大級のモーターショー「IAAモビリティ2023」の注目すべき展示を紹介。勢いに乗る中国や米国の新興ブランド、迎え撃つ欧州の老舗ブランド、それぞれが垣間見せる未来の姿を覗いてみましょう。

欧州最大級のモーターショー、開幕間近

9月5日から9月10日まで、欧州最大級のモーターショー「IAAモビリティ2023」がドイツ・ミュンヘンで開催される。

ドイツの大手メーカーに加え、フランスのルノーや中国の新興ブランド、そして珍しいことに米国のテスラも出展する。さらに、ボッシュ、コンチネンタル、ZFといった大手サプライヤーのほか、自動運転技術を開発するモービルアイの出展も決定している。

IAAモビリティ2023(ミュンヘン・モーターショー)における注目展示を紹介。
IAAモビリティ2023(ミュンヘン・モーターショー)における注目展示を紹介。

今回は、IAAモビリティ2023における注目発表について予習をしておこう。ショーに関する追加情報が入り次第、内容をアップデートしてお届けしていきたい。

アバター

中国の自動車メーカーである長安汽車とスマートフォン大手のファーウェイ(華為技術)による新ブランド、アバター(Avatr、阿維塔)がミュンヘンで欧州デビューを果たす。

アバターは、4月の上海モーターショーで展示されたSUV「11」(写真)を披露する見込みで、先日現地の特許申請画像がリークされたセダン「12」についても、さらなる詳細を明かす可能性がある。

アバター11
アバター11

リークされた情報によると、12は全長5020mm、全幅1999mm、全高1460mm(テスラ・モデルSとほぼ同じサイズ)で、最高の312psのシングルモーター仕様と、最高出力578psのデュアルモーター仕様の2種類が用意されるようだ。

駆動用バッテリーの詳細はまだ明らかにされていないが、SUVの11には最大240kWの充電が可能な90kWhと116kWhのパックが用意されている。

BMWノイエ・クラッセ・コンセプト

BMWはIAAモビリティ2023で新たなコンセプトカーを発表する予定である。ブランドの未来を決定付ける次世代EVラインナップ「ノイエ・クラッセ(Neue Klasse)」について新しい発見があるだろう。

このコンセプトカーは、2021年に同じくミュンヘンで公開されたiビジョン・サーキュラーや、今年のCESで公開されたiビジョンDee(画像)に続く、iビジョンシリーズ第3弾となる。車名などの詳細はまだ明らかにされていない。

BMW iビジョンDeeコンセプト
BMW iビジョンDeeコンセプト

コンセプトカーでは新開発の円筒形バッテリーセルなど、次世代のパワートレインおよびバッテリー技術も見ることができる。これにより航続距離は30%向上し、1回の充電で最大1000km走行できるようになるという。急速充電時間は30%善され、バッテリーパック全体の重量は10~20%削減される。

インテリアは、従来のインフォテインメント・タッチスクリーンを省き、フロントガラスを覆うヘッドアップディスプレイを採用するなど、iビジョンDeeで示されたアイデアを発展させたものになる見込み。

また、iビジョンDeeの名前の由来となった人工知能アシスタントの「Dee」も、より製品版に近い形で登場する可能性がある。

スタイリング的には、シャークノーズが目立つ前2作を踏襲しつつも、現行の3シリーズに近い形状になると予想される。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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