納車センターでの映像ショー ランドローバー・レンジローバー 長期テスト(2) VIPを疑似体験

公開 : 2023.09.02 09:45

ダイナミックな映像ショーでアンベール

暗いスタジオの中へ通され、床に印が付いた場所へ立つよう指示される。筆者の目の前に、クルマのシルエットをした大きな物体があることがわかる。マーサーが手持ちのタブレットを操作すると、突然、ダイナミックな映像ショーが部屋全体で始まった。

レンジローバーのデザインハイライトの説明で始まり、技術的な特長が解説され、森林に覆われた道を走る様子へ転じていく。光を反射する柔らかい布で覆われた大きな物体にも、映像作品の一部として、プロジェクションマッピングされる。

スタジオ内でのダイナミックな映像ショーの一場面
スタジオ内でのダイナミックな映像ショーの一場面

1分ほどでショーは終了。スタジオが再び暗闇へ転じると、マーサーがクルマのシルエットを覆っていた柔らかな布を一気に取り払う。スポットライトが灯り、目前にレンジローバーが姿を表す。もし実際にオーダーしていたのなら、その1台が。

マーサーによれば、この一連の映像体験は好評だという。ちょっとした驚きや喜びが、評価されているそうだ。

クルマがアンベールされると、ブランドへ関する詳しい説明がある。その後、初代レンジローバーが開発された、1939年から使われている古い工場の一角へ通される。

そこには、レンジローバーの歴史を振り返る展示が組まれている。博物館としてはコンパクトながら、内容や情報量は充実している。きっと、レンジローバーを注文したことへ誇りを抱くに違いない。

レンジローバーとの暮らしの始まりに最適

再び納車センターへ戻るとキーが渡され、オーナーはまっさらなレンジローバーを運転して家路につく。年間約2万台のペースで新型は売れているというが、極めて特別でパーソナルな体験であることに感心した。

納車センターでのアンベールは、オートバイオグラフィー・グレードを英国で注文した人なら、誰でも無料で受けられる。SEやHSEグレードでも、1200ポンド(約22万円)のオプションを購入時に追加すれば味わえるそうだ。

グレートブリテン島中部のソリフルにあるランドローバー納車センターの様子
グレートブリテン島中部のソリフルにあるランドローバー納車センターの様子

レンジローバーとの新しい暮らしのスタートとして、最適ではないだろうか。

テストデータ

気に入っているトコロ

バックカメラ:狭い立体駐車場などでは、大変重宝する。

気に入らないトコロ

電動で畳まれるリアシート:正直なところ、手で畳んだ方が早い。

テスト車について

モデル名:ランドローバー・レンジローバー P440e オートバイオグラフィー(英国仕様)
新車価格:13万4865ポンド(約2441万円)
テスト車の価格:13万6900ポンド(約2477万円)

テストの記録

燃費:11.6m/L
故障:なし
出費:なし

記事に関わった人々

  • 執筆

    ピアス・ワード

    Piers Ward

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

長期テスト ランドローバー・レンジローバーの前後関係

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