実用性も増した4代目 ジープ・ラングラー(JL型) 英国版中古車ガイド 最高峰のオフローダー
公開 : 2023.09.04 08:25
荒野への冒険に備えたルビコン
ミドルグレードになるのが、オーバーランド。内装がレザー張りとなり、フロントシートにはヒーターを内蔵。ブラインドスポット・モニターに、ボディ同色のフロントグリルなどが与えられる。
トップグレードが、オフロード性能を極めたルビコン。選出の電子制御デファレンシャルなどのほか、電圧240Vの高耐久オルタネーター、大容量の補機バッテリーなど、荒野への冒険に備えた装備が整えられる。
外観も、サイドステップにオーバーフェンダー、3ピースのモジュラー式ハードトップ・ルーフなどで武装。アルミホイールは、17インチへサイズダウンされる。選択式のオフロード・システムと組み合わせれば、辿り着けない場所はないといってもいいだろう。
知っておくべきこと
英国では、2018年に4万4495ポンド(約805万円)からという価格で発売された、JL型ラングラー。現在の中古車市場では、3万5000ポンド(約633万円)以下で2.0Lガソリンか2.2Lディーゼルを探せる。
ルビコンになると3万8000ポンド(約688万円)は必要になるが、新車時の価格は4万6495ポンド(約841万円)だったから、お手頃感はあるだろう。加えて、走行距離が伸びがちな英国でも6万5000kmを切る例が多いということも、魅力といえる。
パワフルなラングラーを並行輸入するクライブ・サットン社では、6.4L V8ガソリン版の新古車も販売している。11万ポンド(約1991万円)と、お安くないが。
2021年には、80周年記念の特別仕様車がリリースされている。グレー塗装のフロントグリルやヘッドライト・ベゼル、ツートーン塗装の18インチ・アルミホイール、ブラック・レザーの内装にボディ同色のハードトップなどが盛り込まれ、現在でも人気だ。
英国のジープ・ディーラーは、5年間の車両保証と3年間の点検整備などを包括した、無償サービスを提供している。期間が5年の内容に関しては、多くの中古車がまだ有効な点もうれしい。
購入時に気をつけたいポイント
ボディのサビ
多くのラングラー・オーナーが、ドアヒンジ付近の腐食や、錆びによる塗装の浮き上がりを報告している。英国では保証対象になる内容だが、ディーラーによっては対応に難色を示される場合もあるという。
NCAPの得点
最新のラングラーでも、衝突安全性を評価する欧州のNCAPテストでは星1つしか獲得していない。事故時の生存率は、大人で50%、子供で69%と高くなく、安全支援システムのスコアも32%に留まった。
特に胸部や頭部、首の保護評価が高くない。車線維持支援システムや衝突被害軽減ブレーキが非実装であることも、得点に影響したようだ。
画像 実用性も増した4代目 ジープ・ラングラー(JL型) グラディエーターとアベンジャー 元祖ウイリスMBも 全128枚