欧州向け主力ハッチバック ヒョンデi20が大幅アップデート 装備充実化、販売力の「回復」目指す
公開 : 2023.08.28 18:45
ヒョンデが欧州向けに販売するBセグメント車「i20」でマイナーチェンジが実施されました。標準装備の充実化を図り、やや落ち込んでいると言われる販売の回復を図ります。
主力の欧州Bセグ車 安全装備を追加
ヒョンデが欧州で販売するBセグメントのコンパクトカー「i20」が一部改良を受け、デザイン変更と安全装備の強化が施された。
ヒョンデi20は2008年に発売されたハッチバックで、主に欧州やインドをターゲットとしている。3代目となる現行世代は2020年にデビューを飾った。今回の改良は、やや低迷していると言われる欧州販売のテコ入れとして、外観のアップデートや装備の充実化を図るものだ。
改良新型i20は、2023年第3四半期に欧州で発売予定で、価格は2万770ポンド(約380万円)からとなる。スポーティ寄りのハッチバックとして、セアト・イビサなどが競合車種に挙げられるだろう。
ベースモデルでは、16インチのアルミホイール、LEDヘッドライト、8.0インチ・タッチスクリーンと10.25インチ・メータークラスタ、スマートフォンのミラーリング機能、レザーステアリングなどを標準装備とする。
また、クルーズコントロール、フロント&リアパーキングセンサー、速度警告、レーン・キーピング・アシスト、オートマチック・ハイビームなどの安全装備一式が全車標準で搭載されることになった。
上位グレードは2万2570ポンド(約415万円)からで、17インチホイール、電動ミラー、プライバシーガラス、オートワイパー、アンビエントライト、クライメートコントロール、フロントシートヒーター、ステアリングヒーターに加え、大型の10.25インチ・タッチスクリーンが装備される。
さらに、キーレス・エントリー、エンジンのスタート&ストップ機能、スマートフォン用ワイヤレス充電パッド、Bose製プレミアム8スピーカー・サウンドシステム、ブラインドスポット・モニター、前方衝突防止アシストが追加されている。
その他、無線マップアップデート、USB-Cポート、4Gデータ接続が装備される。
販売力回復へ 高性能「N」も登場か
今回の改良ではエンジンラインナップもスリム化され、最高出力99psのターボチャージャー付き3気筒ガソリンエンジンのみが全車に標準装備となった。これまで設定されていた最高出力120psのバージョンは廃止された。
トランスミッションは6速MTと7速DCTから選択できる。
エクステリアとしては、フロントとリアのバンパーデザインが変更され、新たにZ字型のLEDライトを採用。空力特性とスポーティなスタンスを維持するため、低いルーフプロファイルと比較的長いホイールベースは維持されているという。
その他、ルーシッド・ライム・メタリック、ルーメン・グレー・パール、メタ・ブルー・パールの3色のボディカラーが追加された。
i20は2021年にヒョンデで3番目に売れた市販モデルとなるなど主力製品の1つであるが、2022年の販売台数は前年比で5%減少した。
ヒョンデの広報担当者は、高性能バージョンの「i20 N」も導入される可能性が高いと述べている。