AOG湘南里帰りミーティング 2014

2014.10.18

text:Kentaro Nakagomi (中込健太郎) photo:オーテック・ジャパン,Kentaro Nakagomi (中込健太郎)

 
レーシングカーのエンジンから福祉車両まで、日産車をベースに「日産車をもっと楽しく、もっと便利に」をスローガンに掲げ、特装車を多数手がけるオーテック・ジャパン。そのオーナーのための招待制コミュニティがオーテック・オーナーズ・グループ(AOG)。オーナーは車体番号を申請し、オーテック・ジャパンが扱ったクルマである確認が取れると招待される。湘南茅ヶ崎に本拠地を構えるオーテック・ジャパン。年に一度、全国に嫁いでいったオーテック車が、湘南の地に里帰りする。そういうスタイルで大磯プリンスホテルの駐車場で初めて開催されたのは2004年。年々参加台数、参加者は増えている。メーカーがクルマのプロモーションでも、オーナーをもてなすのでもなく、「お出かけ」のきっかけを作り交流するイベントという点で、非常にユニークなミーティングだと言えるのではないだろうか。

車種別のミーティングは数多くあるものの、往年の希少車から最新のミニバン、福祉車両までも一堂に会す。主役はオーナー、手塩にかけてライン・オフさせたクルマは、メーカーとオーナーをつなぐ固い絆の証、と言わんばかりに多くの社員も里帰ってくるクルマとオーナーを出迎える。集ったクルマたちは湘南の陽光燦々と降り注ぐ大磯で、のんびりオーナー同士語らったり、メーカーのエンジニアのこだわりに耳を傾けたり、思い思いに時を過ごす。

昨年は前日の天候が悪く、遠方からの参加者のことを考慮し、初めて中止となった。今年は一転、好天に恵まれ、375台/842名の参加申し込みがあり、過去最多の規模となった。

  • 8時の開門の前に入口にはすでに参加者たちの長い列が。

  • 最近の人気はミニバンのライダーシリーズだが、ラインナップは幅広い。

  • 参加者は開門すると、事前に決められた指定駐車位置へ向かう。

  • 早速当日の参加費を払い、受付を済ませるオーナーたちの長い列が。

  • 受付で渡された記念品はマグカップと麻布青野のオリジナルどら焼き。

  • マグカップには「里帰る」にちなんでカエルがあしらわれている。

  • エルグランド・ライダーの内装に用いられている「エル照坊主」もこの日の晴天を祈念。胸元には「ハイパフォーマン・スペック」のバッジが。

  • この日はシークレットの豪華ゲストで、あのスーパーGTで大活躍の選手も駆けつけた。颯爽とカートで登場したのは一体?

  • 正体はモチュール・オーテック・GT-Rに乗る松田次生選手。自身もエルグランド・ライダーのオーナーでもある。参加車のドレスアップに興味津々。

  • もう一人、モチュール・オーテックGT-Rレースクイーンを務める白渚悠さんもゲストとして会場に華を添えた。

  • 最新モデルと一緒に松田選手、白渚悠さんのフォトセッション。辛うじてメーカーイベントらしいひと時。

  • オーテック・ジャパン宮谷社長は、オーテックの技術力のアピールとさらなる独自性の構築への意欲を示した。

  • 恒例の「遠来賞」は福岡県と岩手県の方。「過走大将」は、前回までのトップY31セドリックは殿堂入り。26万キロのシルビアが選ばれた。

  • こういう並びが見られるのがこのイベントの面白さと言えるかもしれない。日産ヘリテージ・コレクションも顔負けのディープな世界に会える。

  • ワクワクモータースは、社員有志によるプロジェクト。技術力を磨き、技術継承の場にもなっている。「A25」は創立25周年を記念して誕生した。

  • ワクワクモータースによる最新作「マーチ・ボレロR」はある種の「オーテックらしさ」を凝縮した1台

  • ライフケア・ビークルもオーテック・ジャパンの主力車種のひとつ。NV350キャラバンLVのライダーも展示。

  • 前述のNV350キャラバンライダーのLVは、この日、車椅子での来場者の送迎車としても稼働した。

  • 車両開発実験部のブースでは、様々な実験で活躍する実験人形の「ボブくん」も来場者をお出迎え。

  • オーテックのLVで採用されることの多いオレンジ色のグリップを白内障の方にはどう見えるかを体験できた。

  • 最近発表になったばかりのノート・ニスモも展示。早速来場者の注目の的になっていた。

  • スーパーGTで活躍したマシンも展示。日産ではなく「オーテック車」で区切ることで、より強い愛着につながることだろう。

  • すっかり常連のセドリック・ブロアムL ロングホイールベース版はオーテック扱いだった。先ごろY31は惜しまれつつ生産終了したばかりだ。

  • この個体は参加車両中最多走行距離を記録し続けており、この時点で63万キロを超えていた。車検のたびに100万円近い費用がかかるという。

  • 限定100台ほどが生産されたと言われるオーテック・ザガート・ステルビオ 。ナンバーは名前の由来になったステルビオ峠の標高である。

  • フェンダーミラーへのこだわりがこのスタイリングを生んだといえる。ザガートの作品でも非常に稀有で特異なクルマに違いない。

  • 国内での総販売台数は7300台にとどまるというレパード J フェリー。そのオーテック・バージョンとなると、さらに希少な存在だ。

  • セフィーロのオーテック・バージョンにはコノリーレザーが奢られるという贅沢さであった。

  • GT-Rの歴史は4ドアから始まったが、オーテックバージョンとしてR32以降もGT-R派生4ドア版を送り出した。

  • 素性の良いS15シルビアもオーテック・バージョンの素材として度々取り上げられる。

  • S13のコンバーティブルは、S15ヴァリエッタのさらに半分程度の台数しか存在しない。

  • ステージア260RSのオーナーはオーナー同士の結束が強く、このあと二次会ツーリングに行くとのこと。

  • 白渚悠さんにサインを求める少年。オーナーの家族、特に子供たちが楽しんでいるのがこのイベントの特徴。

  • みんなで何かするイベントとしては、今年はチーム(所有車)対抗玉入れ大会が行われた。

  • エントラントに混じり、松田選手、宮谷社長も玉入れに参加。こういう交流ができるのもこのイベントならでは。

  • こちらのオーナーもオーテック・イベントの常連。セレナ・キタキツネに長年乗ってこられてからの乗り換え。

  • 「キタキツネ・ファミリー・スペック」セレナ・ライダー・パフォーマンス・スペックをモジったオリジナル。

  • オートカー編集部からもバックナンバーを提供。「とても嬉しい」「カッコイイ」などの感想が聞かれた。

  • このイベントを仕切る「るび夫さん」は参加者の人気もの。もちろん由来は「ステルビオ」である。

  • エンジニアの話を直接聞けるのはこのイベントのよいところ。ユーザーの生の声が聞けてエンジニアにとっても貴重な機会なのだとか。

  • この日かなり目を引いていたのはアトラス現金輸送車。アトラスといっても、もとがいすゞエルフのOEM供給を受けたグレード。

  • オーテック扱いの証はこのドアの楕円のステッカー。今は警報装置などは外してあるという。参加資格は乗用車でなくとも良いのだ。

  • エルグランドはオーテック車のラインナップの中でも憧れの的。

  • 二年ぶりの開催で今回はオーナーの里帰りに対する喜びもひとしお。

  • ポーズは「A」。来年も大磯でお会いしましょう!

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