VW 新型パサート・ヴァリアント初公開 ワゴン専用、48V MHEV初導入 より大きく、より高級に

公開 : 2023.08.31 18:05

9代目となる新型フォルクスワーゲン・パサートが発表。ステーションワゴン「ヴァリアント」のみの設定へ。高級感のあるドライビング環境を目指し、パワートレインと内外装を刷新。2024年初頭に発売予定。

人気のDセグ車、ワゴン一択に

フォルクスワーゲンは、ベストセラーのDセグメント車「パサート」誕生50周年を記念して、9代目となるニューモデルを発表した。欧州では2024年第1四半期に発売予定である。

4気筒ガソリンおよびディーゼルエンジンと、新しいプラグインハイブリッド(PHEV)システムを導入するが、ボディタイプはステーションワゴンのヴァリアントのみとなる。

フォルクスワーゲン・パサート・ヴァリアント
フォルクスワーゲン・パサート・ヴァリアント    フォルクスワーゲン

新型パサートは、フォルクスワーゲン・グループの新プラットフォーム「MQBエボ」を初めて採用した。従来のMQBプラットフォームの改良型であり、リアアクスルの剛性を高めてボディコントロールを改善するなど、一連のアップグレードが施されている。

また、電動ドライブトレインへの対応力も強化しており、新型パサートは現行型よりも高度なコネクティビティとシャシー機能を備えている。

サスペンションはフロントにマクファーソンストラット、リアにマルチリンクを装備するが、新しい2バルブダンパーとビークル・ダイナミクス・マネージャー(VDM)システムによって大幅に改良されたという。

VDMでは、エレクトロニック・スタビリティ・コントロール(ESC)によるブレーキ介入やダンパー調整を個別の車輪ごとに行うことができる。また、オプションでダイナミック・シャシー・コントロール・プロが設定されており、さらなるアダプティブ・ダンピングが可能となる。

より高級感あるドライビング環境へ

パサートのボディサイズは一回り大きくなった。全長4917mm(現行比144mm増)、全幅1852mm(同20mm増)、ホイールベース2841mm(同50mm増)とされている。

サイズアップにより、室内空間が拡大された。フォルクスワーゲンによると、後部座席のレッグスペースが50mm増加したほか、ラゲッジスペースの容量は40L増の690Lとなり、後部座席を折りたたむと最大1920Lに拡張可能であるという。

フォルクスワーゲン・パサート・ヴァリアント
フォルクスワーゲン・パサート・ヴァリアント    フォルクスワーゲン

ダッシュボードは刷新され、よりクリーンで高級感のあるドライビング環境を目指した。新しい10.3インチのインストゥルメント・ディスプレイと12.9インチのインフォテインメント・ディスプレイが標準装備され、後者はオプションで15.0インチに拡大できる。

ディスプレイのOSとしては第4世代MIBを搭載し、メニュー構造の見直し、グラフィックの高解像度化、会話型ボイスコントロールが導入された。

ユーザーの間で物議を醸しているフォルクスワーゲンのスライダー式コントロールユニット(エアコン、オーディオ調整用)だが、パサートでは夜間も操作しやすいようにライトアップされるようになった。

新しいマルチファンクション・ステアリングホイールも採用され、ギアセレクターはステアリングコラムに移動した。センターコンソールには大型カップホルダーとスマートフォン用充電パッド(オプション)が配置される。

記事に関わった人々

  • 執筆

    グレッグ・ケーブル

    Greg Kable

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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