マツダで1番売れる「CX-5」 グレード見直しの狙いは? スポーティ系が好調

公開 : 2023.09.04 11:46  更新 : 2023.09.06 10:34

マツダの中核SUV「CX-5」が年次改良。グレード体系を見直しました。その狙いと、改良の内容をチェックしましょう。

他メーカーから顧客を呼べる中核モデル

9月4日、マツダはクロスオーバーSUVの「CX-5」を一部改良し販売予約を開始した。発売は10月中旬を予定している。

CX-5は、日本市場においてはマツダ車でいちばん売れているモデルだ。年々拡大しているSUV市場においては250〜450万円台が中心で、2022年は59%を占めている。この価格帯は、まさにCX-5の価格帯だ。

CX-5 XDスポーツ・アピアランス(ソウルレッドクリスタルメタリック:397万7600円)
CX-5 XDスポーツ・アピアランス(ソウルレッドクリスタルメタリック:397万7600円)    宮澤佳久

また、マツダのSUV全体の販売台数では、2021年度はCX-5が約2万台を販売。

翌2022年度はCX-60の登場もあったがCX-5の人気は変わらずに約2万台を販売し、その他のモデルも販売台数はほぼ横ばい、CX-60のぶんだけ販売台数が拡大している。

そんな人気モデルであるCX-5の中では、「ブラックトーン・エディション」や「スポーツ・アピアランス」といったスポーティグレードが非常に好調で、しかも他社からの買い換えも多いという。

そこで今回の商品改良の狙いは、まず既存グレードのキャラクターを鮮明化し、多様なユーザーのライフスタイルやニーズにより幅広く対応させること。

そして好評のスポーティグレードに新たな世界観の「レトロスポーツ・エディション」を追加して、スポーティな世界観を拡げることとした。

縦基調グリル スポーツ・アピアランス

「レトロスポーツ」に関しては別記事で紹介することにして、今回は既存グレード体系の見直しを中心に紹介していこう。

現行のラインナップでは、Lパッケージやプロアクティブなど、一部イメージが重複するグレードがあった。

左から、20Sブラックトーン・エディション、XDフィールドジャーニー、XDスポーツ・アピアランス。
左から、20Sブラックトーン・エディション、XDフィールドジャーニー、XDスポーツ・アピアランス。    宮澤佳久

そこで今回はこれらをフェードアウトし、最上級プレミアム志向の「エクスクルーシブ・モード」、レジャー志向の「フィールドジャーニー」、スポーツ志向の「スポーツ・アピアランス」「レトロスポーツ」「ブラックトーン・エディション」、そして賢い選択肢の「スマート・エディション」と、それぞれのイメージを明確化し、しかもスポーツ志向の幅を拡げた。

商品改良の具体的な内容としては、グレードによるが内外装デザインや標準装備の変更などが挙げられる。そこで主なグレードについて紹介しておこう。

「スポーツ・アピアランス」では、水平基調だったフロントグリルのデザインをグロスブラックの縦基調ブロックメッシュパターンとし、スポーティ&ラグジュアリーなイメージをさらに強化している。

従来型でフロントグリルに配されていた赤いアクセントは省略。インテリアは、運転席&助手席にシートベンチレーションが追加された。

記事に関わった人々

  • 執筆

    篠原政明

    Masaaki Shinohara

    1958年生まれ。某自動車雑誌出版社をめでたく? 卒業し、フリーランスのライター&エディターに。この業界に永くいるおかげで、現在は消滅したものを含めて、日本に導入されている全ブランドのクルマに乗ってきた……はず。クルマ以外の乗りものもけっこう好きで、飛行機や鉄道、さらには軍事モノにも興味があるらしい。RJC会員。
  • 撮影

    宮澤佳久

    Yoshihisa Miyazawa

    1963年生まれ。日大芸術学部写真学科を卒業後、スタジオ、個人写真家の助手を経て、1989年に独立。人物撮影を中心に、雑誌/広告/カタログ/ウェブ媒体などで撮影。大のクルマ好きでありながら、仕事柄、荷物が多く積める実用車ばかり乗り継いできた。遅咲きデビューの自動車専門誌。多様な被写体を撮ってきた経験を活かしつつ、老体に鞭を打ち日々奮闘中。

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