瞳が… メルセデス・ベンツ「次期CLA」のコンセプト発表 IAAモビリティ2023

公開 : 2023.09.04 12:05

メルセデス・ベンツが「新型CLAクラス」のコンセプトを公開。BEV仕様は、テスラ・モデル3の航続距離を超える見込みです。

BEVとエンジン車に AMGは2025年か

メルセデス・ベンツが、現行型CLAに代わる次世代型のコンセプトカーを発表した。9月4日に独ミュンヘンで開幕するIAAモビリティ2023に、実車が展示される。

この「コンセプトCLAクラス」は、次期型のCLAシューティングブレーク、EQAEQBを含む次世代コンパクトクラスの最初の1台として登場する予定だ。

メルセデス・ベンツ・コンセプトCLAクラス
メルセデス・ベンツ・コンセプトCLAクラス    メルセデス・ベンツ

電動化へのシフトを加速するMMAプラットフォームを採用し、BEV、内燃エンジン車という選択肢を提供。一部のマーケットでは後輪駆動とAWDをラインナップする見込みである。

モーターは自社開発・生産の新型。

コンセプトCLAクラスでは、このコンパクトな非同期ユニットと2速トランスミッションを組み合わせ、最高出力238psで後輪を駆動する。ライバルはテスラモデル3だろう。

これ以外にも、エントリーモデルとして204ps仕様、デュアルモーターのAMGモデル(2025年登場か)として543ps仕様が計画されている。

800Vシステム対応 航続可能距離は?

AUTOCARの取材では、LFP(リン酸鉄リチウム)とNMC(ニッケルマンガンコバルト)の2種類のバッテリーが用意され、その容量は58kWh~85kWhになるという。

LFPバッテリーユニットは、セルモジュールをボルトではなく接着剤で固定し、軽量化とコンパクト性を実現。

メルセデス・ベンツ・コンセプトCLAクラス
メルセデス・ベンツ・コンセプトCLAクラス    メルセデス・ベンツ

注目すべきは、新型CLAがメルセデス・ベンツの市販車として初めて800ボルトのバッテリー電圧に対応すること。

最大250kWの急速充電が可能になるのだ。これにより、わずか15分で約400km分のチャージができるとメルセデスは語る。

さらに、コンセプトCLAクラスには双方向充電機能が搭載されており、量産仕様ではV2H、V2G、V2Aに対応することも示唆された。

最も航続距離が長いモデルでは、一充電で750kmに達するとしている。最新のテスラ・モデル3ロングレンジの航続距離は629kmだ。

内装/ADASについて

コンセプトCLAの外観は、新形状(スリーポインテッド・スター)のヘッドランプが、車体を囲むLEDライトバーと繋がっている。日が沈んだ後に、フロントフェイスをワイドに見せる効果があるだろう。

ボディサイドは、控えめなショルダーラインを描き、表面にほとんど装飾が施されていない。

メルセデス・ベンツ・コンセプトCLAクラスの前席内装
メルセデス・ベンツ・コンセプトCLAクラスの前席内装    メルセデス・ベンツ

リアセクションは、クーペのようなルーフラインが大きく傾斜したリアスクリーンと繋がる。とても流麗なプロポーションだ。リアフェンダーの膨らみが豊かで、現行型よりも自信に満ちたスタンスになるだろう。

内装は、フルワイドのMBUXスーパースクリーンが採用される。同社の新しいOSである「MB.OS」を搭載しており、量産仕様にも採用される予定だ。

Google Mapsなどの組込みアプリをサポートできるから、メルセデス・ベンツにとって車載インフォテインメントへの新たなアプローチとなる。

また、ライダーを用いたレベル3の自律走行支援システムに対応。新型CLAの導入当初は搭載されず、レベル2の部分自動運転に限定されるものの、将来的にはレベル3のシステムを設定できる無線アップデートを予定しているようだ。

さらに、コンセプトCLAクラスには、暑い季節に幼児が車内に取り残されるリスクを軽減する「チャイルド・プレゼンス・ディテクション(CPD)」を搭載。

センサーとカメラを使って呼吸の状態を検知し、大人のいない子供の存在を感知すると、まず警告を発し、最終的にエアコンを作動させ、ホーンを鳴らすようにプログラムされている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    英国編集部ライター
  • 翻訳 / 編集

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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