専用グリルで魅せる 新型メルセデス・ベンツEクラス・オールテレーン 悪路も往く高級ワゴン、日本導入予定
公開 : 2023.09.05 06:25
・オフロード志向の高級ワゴン、Eクラス・オールテレーンに第2世代モデル登場。
・独自の内外装デザイン、エアサスペンション標準装備、PHEVモデル導入。
・2024年欧州発売予定、右H車の日本導入計画も確認。
高級オフロードワゴン 第2世代へ
メルセデス・ベンツは9月4日、新型のクロスオーバー車としてEクラス・オールテレーンを発表した。Eクラス・ステーションワゴンから派生したオフロード志向のモデルで、2024年に欧州発売予定である。
第2世代となる新型Eクラス・オールテレーンは、ステーションワゴンをベースに無骨なスタイリング、最低地上高の引き上げ、独自のインテリアエレメント、そしてPHEVパワートレインを導入している。
フロントグリルは、メルセデス・ベンツのSUVモデルと同様のツインルーバータイプが採用されている。アプローチアングルとデパーチャーアングルを改善する専用バンパー、ホイールアーチのボディクラッディング、サイドシル沿いのクロームトリム、リアバンパーのステンレススチール製ロードプレートなどが特徴的だ。
インテリアでは、AMGスタイルのステンレススチール製ペダルキャップと「All Terrain」のロゴ入りフロアマットが装着される。
Eクラス・オールテレーンのボディサイズは全長4950mm、全幅1904mm、全高1497mm。新型Eクラス・ステーションワゴンと同様、ホイールベースは22mm延長されて2961mmとなり、後席乗員のレッグルームとニールームが拡大された。
ラゲッジスペースはステーションワゴンと同じ615Lで、40:20:40分割のリアシートをすべて折りたたむと1830Lまで拡大する。PHEVモデルでは、トランクフロア下にバッテリーを搭載するため、この容量が155L縮小される。
PHEV導入 電気だけで100km走行可能
パワートレインとしては、ディーゼル、ガソリン、PHEVが設定され、いずれも9速ATと四輪駆動の4マティックを標準装備とする。
E 220d 4マティックには最高出力197ps、最大トルク44.8kg-mを発生するターボチャージャー付き2.0L 4気筒ディーゼルエンジンが、E 450 4マティックには最高出力381ps、最大トルク51.0kg-mを発生するターボチャージャー付き3.0L 6気筒ガソリンエンジンが搭載される。
どちらも48Vのマイルドハイブリッド・システムを搭載しており、トランスミッションに取り付けられた一体型スタータージェネレーターによって23psと20.9kg-mを追加し、パフォーマンスを向上させる。
また、前述の通りPHEVのE 300de 4マティックが新たに加わった。E 220d 4マティックと同じターボチャージャー付き2.0L 4気筒ディーゼルエンジンと、トランスミッションにマウントされた電気モーターを組み合わせ、合計出力312ps、最大トルク71.3kg-mを発生する。19.5kWhの駆動用バッテリーを搭載し、欧州WLTPテストサイクルでの航続距離は85~102kmと謳われている。
メルセデス・ベンツは、最大牽引能力をブレーキ付きトレーラーで2100kg、ブレーキ非装着トレーラーで750kgとしている。
足回りとしては、圧縮・反発特性を変化させるアダプティブダンピング機能付きエアサスペンションを標準装備。また、標準のEクラス・ステーションワゴンに比べて46mm車高が追加され、軽度のオフロード走行に対応している。エアサスペンションは常時セルフレベリングが可能で、車速が120km/hを超えると自動的に車高を15mm下げ、高速道路走行時の空気抵抗を低減する。
メルセデス・ベンツは、日本向けにEクラス・オールテレーンの右ハンドル車の生産も計画している。
「まずは左ハンドルの欧州市場からスタートし、右ハンドル車が登場した暁には、新型Eクラス・オールテレーンを日本市場にも導入する予定です。現時点では、(同じ右ハンドルの)英国での販売計画はありません」とメルセデス・ベンツの広報担当は語った。
画像 今や希少なオフロード志向のワゴン車【新型メルセデス・ベンツEクラス・オールテレーンとEクラス・ステーションワゴンを写真で比較】 全31枚