ミニ 新型クーパーに5ドア・ハッチバック追加へ EVとガソリン車導入か あのミニバンは?

公開 : 2023.09.06 06:45

・新型クーパーは3ドアだけではなかった。
・ガソリン車とEV、高性能JCWも導入の可能性。
・ミニバン「アーバノート」の量産化計画は凍結中。

ミニの5ドア、新世代モデルにも登場

ミニは新型クーパーにおいて、5ドアモデルを投入する計画を明らかにした。3ドアはすでに発表されているが、5ドアの存在が認められたのは今回が初めて。

ミニはEV専用ブランドへの移行に向け、ラインナップの大幅な見直しに着手したばかりだ。9月1日には3ドアのEVモデルとして新型クーパー・エレクトリックを発表したが、これにはガソリンエンジンモデルも加わる予定だ。

3ドアのミニ・クーパーをベースとする5ドアが登場(画像は予想レンダリングCG)
3ドアのミニ・クーパーをベースとする5ドアが登場(画像は予想レンダリングCG)    AUTOCAR

ドイツ・ミュンヘンで開催されたIAAのモビリティ2023で、ミニのブランドCEOであるステファニー・ヴルスト氏はインタビューに応じ、次のように語った。

「今回発表したファミリーの展開については、やることがたくさんあります。エースマンはまだありませんし、ジョン・クーパー・ワークス(JCW)のバリエーションもすべてこれからです。今は3ドアしか公開していませんが、実際には5ドアもありますし、コンバーチブルもあります」

新型クーパーのEVモデルとガソリンモデルは、それぞれ独自のプラットフォームを採用しており、生産拠点も異なる。5ドアでも同様の構成となる可能性が高く、EVや高性能のJCWの登場も期待される。3ドアのJCWは2025年に発売予定である。

一方でヴルストCEOは、ミニのラインナップが将来劇的に拡大することはないだろうと述べ、2021年に公開されたミニバンのコンセプトモデル「アーバノート」の量産化については「冷凍庫の中」、つまり凍結中であると表現した。

「今は新型車について話す時期ではありませんが、時が経てばお話できるようにでしょう。それはアーキテクチャの問題でもあり、費用対効果の高い方法で取り組まなければなりません」

「ミニはシンプルでなければならない。ミニのラインナップは、理解しづらいものであってはならない。それがペースマンが成功しなかった理由かもしれません」

「ミニのモデルは、明確なユースケース、明確なサイズ、そして限定されたバリエーションを持たなければなりません。より大きなミニを作りたかったら、それはカントリーマン(日本名:クロスオーバー)ではなく、別のボディタイプになるでしょう。常にシンプルでわかりやすくすることが重要なのです」

「シンプルでわかりやすくすることがミニの前提条件の1つであり、このままであるべきです。わたし達は第二のBMWになりたいわけではないのです」

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    役職:雑誌副編集長
    英国で毎週発行される印刷版の副編集長。自動車業界およびモータースポーツのジャーナリストとして20年以上の経験を持つ。2024年9月より現職に就き、業界の大物たちへのインタビューを定期的に行う一方、AUTOCARの特集記事や新セクションの指揮を執っている。特にモータースポーツに造詣が深く、クラブラリーからトップレベルの国際イベントまで、ありとあらゆるレースをカバーする。これまで運転した中で最高のクルマは、人生初の愛車でもあるプジョー206 1.4 GL。最近ではポルシェ・タイカンが印象に残った。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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