VW次期「ゴルフ9」は2028年発売へ 最先端プラットフォームでEV専用車に? 今わかっていること

公開 : 2023.09.08 06:25

伝説的なホットハッチ「GTI」の将来は

現在、欧州ではゴルフとサイズの近いID.3が販売されているが、EVのゴルフ9と重複することはないのだろうか。シェーファーCEOは、ID.3は「言うなればゴルフ・プラス」であり、新型のゴルフ9の登場後にID.3が引退するとは限らないと述べている。

しかし、ID.3は最終的にゴルフに統合される可能性が高く、最終的にはゴルフがCセグメント・ハッチバックで唯一のEVとなる見込みである。

VW幹部は「GTIの名を捨てるのはクレイジーだ」と語っている。(画像は予想レンダリングCG)
VW幹部は「GTIの名を捨てるのはクレイジーだ」と語っている。(画像は予想レンダリングCG)    AUTOCAR

この件については「100%明確なものではない」とシェーファーCEOは語っており、ID.3の名称はもう一度使われる可能性もあるが、同クラスのハッチバックとして出るとは限らないとしている。

「ゴルフという名前には特に大きな価値があるのです」と同氏はAUTOCARに語った。

名称に関連して、スポーティモデルで使用される「GTI」バッジの今後の行く末についてはこれまで不安視する声もあった。現在、EVの高性能モデルでは「GTX」という新しい名称があてがわれているためだ。

しかし、9月2日にミュンヘンで開幕したIAAモビリティ2023で、フォルクスワーゲンはID.GTIコンセプトを披露した。フォルクスワーゲンは歴史と知名度あるGTIを無下にすることなく、次代に受け継いでいくことを表明したのである。

ID.GTIコンセプトそのものは小型のID.2のスポーティモデルと考えられており、2027年の市販化を予定している。EV時代のGTIは、フロントに電気モーターを搭載する前輪駆動方式を採用し、四輪駆動のGTXやRと共存させていく方針だ。ゴルフ9では電動化したゴルフGTIが見られるかもしれない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マーク・ティショー

    Mark Tisshaw

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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