長い歴史を持つ車名 30選 何十年も愛されてきた「銘板」 自動車解説
公開 : 2023.09.16 18:05
フォード・ファルコン:1960~2016年(56年間)
フォード・ファルコンは北米では1970年代まで、アルゼンチンでは約31年間生産されている。他と比べると短いが、オーストラリアでは独自の進化を遂げた。
1960年から1971年まで、オーストラリア向けのファルコンは米国仕様とそれほど変わらない現地生産版に過ぎなかった。しかし、その後の世代ではオーストラリア独自のインプットが増えていき、本国を抜いて2016年まで生産が続けられた。もしフォードがオーストラリアでの自動車生産を終了し、他国から輸入するという決断をしなければ、もっと長生きしていたかもしれない。
トヨタ・カローラ:1966年~現在(57年間)
カローラの歴史は、1966年の初代の発表から始まった。一部の市場ではオーリスと呼ばれることもあったが、57年間、世界のどこかで常に新しいカローラがオーナーを待っていた。
トヨタは2021年、カローラの累計世界販売台数が5000万台に達したと発表している。現行のカローラは初代とはまるで違うクルマになったが、世界で最も売れた車名であることは議論の余地がない。
フォード・トランジット:1965年~現在(58年)
トランジットの名は、1950年代にドイツ・フォードが生産した商用バンに初めて与えられたが、正式名称はタウヌス・トランジットであったため、今回のカウントには含めていない。
しかし、そのタウヌス・トランジットを差し引いても、トランジットというクルマは58年にわたって生産され続けており、現在は4代目である。フォードはこの名称を相当気に入っているようで、フィエスタベースのトランジット・クーリエと、トランジット・コネクトという2つの小型バンにも与えている。
フォード・エスコート:1955~61年、1968~2003年、2015年~現在(59年)
フォードの初代エスコートは、スクワイアの廉価版であり、プリフェクトのステーションワゴン版であった。エスコートの名は一時的に使用されなくなったが、一連の欧州モデルで復活し、後に北米でも採用されるようになった。
21世紀初頭に一度生産終了したが、2015年にフォーカスをベースとして2度目の復活を遂げ、現在も中国で生産されている。
フォード・マスタング:1964年~現在(59年)
フォードが成功した車名に長くしがみつく習性があることは、もう明らかだろう。その最も極端な例がマスタングで、現在も同社の最長記録を更新し続けており、当分の間覆されることはなさそうだ。
マスタングの名は常にスポーツカーに与えられてきた。最近では電動クロスオーバーのマスタング・マッハEにも使用されているが、根本的には関係の薄いモデルである。本家のマスタングは2022年に7代目へと生まれ変わった。