長い歴史を持つ車名 30選 何十年も愛されてきた「銘板」 自動車解説
公開 : 2023.09.16 18:05
ポルシェ911:1964年~現在(59年)
もしプジョーが、中央に「0」を含む数字3桁の車名をフランスで使用する唯一の権利を持っていると抗議しなかったら、我々はポルシェ901の長寿について語っていたかもしれない。
ポルシェは、同じクルマを国によって異なる名称で販売するのではなく、911に統一し、それ以来脈々と受け継いできた。ポルシェファンの間では世代名で呼ばれることもあるが(現行モデルは992)、正式名称は常に911である。
ミニ:1959年~現在(64年)
1959年に登場したBMCの画期的な小型車は、当初オースチン・セブンまたはモーリス・ミニ・マイナーとして販売された。セブンとマイナーはすぐにカタログから落ちたが、ミニの名は最終的に41年も使用されている。
その後すぐにBMWに引き継がれ、現在は大文字で「MINI」と表記されている。正式にはブランド名であり、コンバーチブル、クラブマン、クロスオーバーといった車種があるものの、ハッチバック(3ドア、5ドア)は単にミニ(MINI)と呼ばれているため、60年以上の歴史があると捉えていいだろう。
トヨタ・ランドクルーザー:1954年~現在(69年)
ランドクルーザーの原型は、BJと呼ばれるジープのような軍用車に遡る。BJは1951年に生産開始され、3年後の1954年からランドクルーザーの名称が採用され、現在に至る。
従って、クルマとしての歴史は72年と数えることができるが、ランドクルーザーという名称は69年となる。1984年に発売された70系は現在も発展途上国を中心に生産され、最近日本でも再再販が決定した。
シボレー・コルベット:1953年~現在(70年)
コルベットは、何世紀も昔から小型の軍艦を表す言葉として使われてきたが、シボレーで2番目に長く続いている車名でもある。コルベットは米ケンタッキー州ボーリンググリーンに専門の博物館が建てられるほど、過去70年にわたって成功を収めてきた。
7代目まではエンジン(通常は大排気量V8)をフロントに搭載してきたが、2020年モデルから導入された現行モデルは初めてミドシップとなり、伝統からの脱却を表している。
モーガン4/4:1936~39年、1946~50年、1955~2018年(73年)
本稿執筆時点で70年以上にわたって使用されている車名は3つしかないが、そのうちの1つがモーガンのものであることは、おそらく英国人にとって喜ばしいことだろう。初期の4/4(4シーター、4気筒エンジンを搭載していたことからこの名がついた)の生産は1930年代半ばに始まり、第二次世界大戦によって中断された。
1950年から1955年まで再度中断されたが、その後数世代にわたって生産され、累計で73年を数える。後継車の話は出ていないが、いずれ登場しても不思議はないだろう。