現代版GTIといえるフィーリング クプラ・ボーン 手頃で楽しいEVのベストは?(4)
公開 : 2023.09.28 19:05 更新 : 2024.07.23 11:02
現代版GTIといえるフィーリング
とはいえ、審査員からは称賛する意見が集まった。ジェームズ・ページは、「バッテリーEVとしては、という前置きを省けます」。と楽しさを評価した。
リチャード・レーンは、「この6台では最も高い完成度。エキサイティングではないですが、しっかり運転の充足感はあります」。とまとめている。
「幅広い強みを備え、現代版GTIといえるようなフィーリングですね」。としたマット・ソーンダースの意見が、1番的を射ているだろう。
ホットハッチの起源として、今では一目置かれる初代フォルクスワーゲン・ゴルフGTIだが、当初はそこまで絶賛されていたわけではない。それと同様に、ボーンも後に再評価される可能性がある。
電動ホットハッチの雛形として、ボーンは一定の完成度を得ていると思う。バッテリーEVとしての仕上がりにも優れ、後輪駆動の秀でたバランスで、魅力的なドライビング体験を味わわせてくれる。
クプラ・ボーン 58KWH V2(英国仕様)のスペック
英国価格:3万8395ポンド(約694万円)
全長:4322mm
全幅:1809mm
全高:1540mm
最高速度:159km/h
0-100km/h加速:7.3秒
航続距離:421km
電費:6.4km/kWh
CO2排出量:−g/km
車両重量:1736kg
パワートレイン:永久磁石同期モーター
駆動用バッテリー:58.0kWh
急速充電能力:125kW(DC)
最高出力:203ps
最大トルク:31.6kg-m
ギアボックス:シングルスピード・リダクション(後輪駆動)
ノミネート車両6台の獲得得点
クプラ・ボーン 58KWH V2:228点
アバルト500e ツーリスモ:208点
MGモーター MG4 Xパワー:196点
ルノー・メガーヌ E-テック・エレクトリック・テクノ:194点
キア・ニロEV 4:188点
ホンダe アドバンス:183点
183点のホンダeへヒトコト
筆者も、ホンダeが優勝すると予想していなかったことは事実。航続距離がカタログ値でも210kmでは、勝ち目がない。
しかし、6名の審査員の配点を確認すると、最下位に据えたのはマット・ソーンダースとリチャード・レーン、スティーブ・クロップリーの3人に過ぎない。残る2人は5位に評価しており、筆者は2位の得点を与えた。
全員の評価が低かったわけではない。むしろ自分にとっては、お気に入りの1台だったといっていい。 (マット・プライヤー)