760万台売れたベストセラーSUV 新型フォルクスワーゲン・ティグアン 3代目へフルモデルチェンジ
公開 : 2023.09.21 18:25
・VWの人気モデル、ティグアンが3代目へフルモデルチェンジ。
・プラットフォーム変更、インテリア刷新、パワートレイン改良などを実施。
・ティグアンRも登場予定、7人乗りのオールスペースは廃止?
世界的人気モデルがフルモデルチェンジ
フォルクスワーゲンは9月19日、コンパクトSUVの新型ティグアンを欧州で発表した。2024年初頭に発売予定である。
ティグアンは2007年の登場以来、約760万台が生産され、フォルクスワーゲンの世界的ベストセラーモデルとして君臨している。3代目となる新型では、内外装を大きく刷新し、パワートレインも改良を受けた。
新型ティグアンは、最新世代パサートと同じ「MQBエボ」プラットフォームを採用し、さらにMIBインフォテインメント・システムや無線ソフトウェアアップデートの導入など、デジタルおよびコネクティビティ機能が強化された。
ボディサイズは全長4539mm、全高1639mm(ルーフレール含まず)、全幅1842mm、ホイールベース2680mm。現行型と比べ、全長と全高がわずかに拡大した。
インテリアが大きく進化 広さ、使い勝手向上へ
インテリアは大幅に刷新されており、すっきりとしたレイアウト、より高級感のある内装材の使用、室内空間の拡大などが図られた。
新設計のダッシュボードには10.3インチのデジタル・インストゥルメント・ディスプレイと12.9インチ(上位モデルでは15.0インチ)のセンタータッチスクリーンを備えている。タッチスクリーンには、最新のパサートやID.7と同様のバックライト付きスライダー式コントローラーが採用された。
ステアリングホイールでは、これまでの静電容量式コントロールを廃し、物理的なボタンとスイッチに変更されている。このデザインは他のモデルにも反映されるという。
センターコンソールには、ドライビングモードやオーディオの音量、アンビエントライトなどを変更するためのロータリーコントローラーが設置される。また、「アトモスフィア」と呼ばれる環境テーマの機能が備わり、ラウンジ、エネルギッシュ、ジョイ、ミニマル、ミーなどの設定がある。
ギアセレクターはステアリングコラムに移設された。また、オプションのヘッドアップディスプレイはフロントガラスに直接投影する方式となった。
フォルクスワーゲンによると、ボディの大型化に伴い、ヘッドルームがフロントで8mm、リアで10mm拡大したという。トランクスペースも37L増え、652L(PHEVモデルを除く)となった。
48Vマイルドハイブリッド、PHEVも設定
48Vマイルドハイブリッド付きの1.5L 4気筒ガソリンターボ(eTSI)は、仕様に応じて最高出力130psまたは150psを発生する。従来型の2.0L 4気筒ガソリンターボも改良され、最高出力204psまたは265psの四輪駆動モデル(TSI 4モーション)に搭載される。
2.0L 4気筒ディーゼルターボは従来通りだが、給排気システムに細かな変更が加えられている。前輪駆動モデル(2.0 TDI)では最高出力150ps、四輪駆動モデル(2.0 TDI 4モーション)では192psを発生する。
PHEV(eハイブリッド)のパワートレインも大幅に改良された。エンジンは従来の1.4Lから1.5Lに変更され、より強力な電気モーターが組み合わされる。しかし、前輪駆動モデルは最高出力204psまたは272psと、現行モデルと同じ出力を維持している。
19.7kWhの新型バッテリーを搭載し、最長100kmのEV走行を実現するという。最大50kWの直流充電に対応しているため、充電時間の短縮が期待される。
トランスミッションは、ガソリンとディーゼルに7速DSG、PHEVに6速DSGを採用する。