トヨタ ハイラックスFCEV実現までの道のり 遠隔地向けのゼロ・エミッション車が具体化

公開 : 2023.09.22 18:25

水素の導入

ハイラックスFCEVプロトタイプの発表の際、トヨタ英国部門のアグスティン・マーティン社長は、水素燃料電池技術の開発における同社の30年の歴史を強調した。しかし、これまで世界で2万5000台のFCEVを販売しているが、同社だけでは移行をリードすることはできず、今後に課題があるとした。

「わたし達の会社だけで水素を実現することはできません。水素が不利にならないような長期的な国家戦略が不可欠です。(水素)燃料の生産・供給インフラと、政府が支援する自動車購入インセンティブが必要でしょう」とマーティン社長。

トヨタ・ハイラックスFCEVプロトタイプ
トヨタ・ハイラックスFCEVプロトタイプ    トヨタ

それまでは、水素のニーズを特定し、ニーズを満たせる車両を開発することが課題となるだろう。ハイラックスFCEVで、トヨタは勝者になれる自信をつけたようだ。

トヨタ・モーター・ヨーロッパのデルデ氏は、「需要は確認されています。このクルマが迅速な燃料補給と航続距離の延長というお客様の要求を満たしていることがわかっており、このパワートレインには実績があります」と述べた。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジョン・エバンス

    John Evans

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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