ポルシェ・カイエンS E-ハイブリッド

公開 : 2014.10.25 23:40  更新 : 2017.05.29 19:04

以前は、モーターだけでは64km/hまでしか出すことができなかったが、こちらのモデルでは126km/hまで出すことができるうえに、先代の合計出力が385ps、0-100km/hタイムが6.5秒だったのに対して、416psへと拡大、5.9秒へと短縮された。

EUのプラグ-イン・ハイブリッドのCO2排出量に対するメソッドはかなり曖昧ではあるものの、その低減量は卓抜としており、1kmあたり193gから79gとなった。

つまり理論上では、現行のハイブリッド・カイエンは、先代よりも明確に維持費や税金が安く、あらゆる路面状況においても電気のみで賄えるということになる。カイエンへのビッグチャンスとも解釈できる。

■どんな感じ?

カイエンのプラグ-イン・パワーパックと、パナメーラのそれとの主な違いは、エネルギー密度くらいのもので、駆動方式以外はほとんど同じだと考えていい。

すぐにガソリン・エンジンに頼ることはなくE-パワー・モードだけでもほぼ大半の道路を走ることができ、特に強めにガスペダルを踏み込めばスーパーチャージドV6エンジンが目を覚まし(と言ってもオン/オフの ’繋ぎ目’ は体感的にはわからない)、その際は申し分のない大きなトルクが流れこんでくる。

車重は2350kgと、かなりのものであるにもかかわらず、ハンドリングはきびきびとしている。スチール-スプリングを最も硬い設定にしていてもボディはわずかにロールするものの、高レベルの楽しさや正確性を削ぐほどのものではない。

エンジンとモーターが同時に仕事をしていても、モーターだけの時でも、総じて驚くほど楽しいSUVだと言っていい。

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