スバル・アウトバック 詳細データテスト クラス随一の走破性 装備やデザインは古め パワーがほしい

公開 : 2023.10.07 20:25  更新 : 2023.11.10 04:45

購入と維持 ★★★★★★★☆☆☆

かなり本気の4WDシステムと、スキッドプレートなどのオフロード用ギアは標準装備なので、そういう用途を求めていないユーザーには無用の長物となりかねないアウトバック。価格は3万6990ポンド(約666万円)で、テストしたツーリング仕様は4万2490ポンド(約765万円)。シトロエンC5 Xや、1.5TSIのスコダ・シュパーブは、これより安く、広く、経済的だ。

しかしながら、この価格帯である程度のオフロード性能を求めるなら、同じクラスにライバルを見つけるのは難しい。ボルボのクロスカントリーやアウディのオールロード、フォルクスワーゲン・ゴルフ・オールトラックは英国向けラインナップから落ちたし、スコダ・コディアックやトヨタRAV4といったクロスオーバーSUVは、悪路走破性でアウトバックに敵わないだろう。

初年度の残価率は驚くほど高い。その後もまずまずだが、スコダには及ばない。
初年度の残価率は驚くほど高い。その後もまずまずだが、スコダには及ばない。

となると、もっとも競合するのはダチア・ダスターの4WDモデルかもしれないが、高級感では雲泥の差だ。そうなると、アウトバックの価値は高い。

燃費は、走り方によって左右される。自然吸気エンジンで重いクルマを走らせるにはハードに回さざるを得ず、パフォーマンスを求めるとCVTが高回転を維持することになる。結果として、1週間乗っての平均燃費は10.4km/Lとなった。いっぽう、高速道路を穏やかに走った場合は15.2km/Lだ。

3年/9.6万kmの保証は特別長いものではに。信頼性は高いほうだが、トヨタほど壊れないわけではない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    英国編集部ライター
  • 執筆

    リチャード・レーン

    Richard Lane

    英国編集部ライター
  • 撮影

    ジョン・ブラッドショー

    John Bradshaw

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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