2023年最新版 ロンドンULEZについて知っておくべきこと 大気汚染対策で一部車両に通行料金
公開 : 2023.10.10 18:05
ULEZに無料で入れるクルマは?
ULEZへの適合基準はガソリン車、ディーゼル車、商用車、バイクでそれぞれ異なる。
ガソリン車は、走行1kmあたりのNOx(窒素酸化物)排出量を0.08グラム未満とするユーロ4基準を満たす必要がある。
ユーロ4が施行された2006年1月以降に新車登録されたガソリン車のほとんどはこの基準を満たしており、それ以前に生産された一部のモデルも適合している。例えば、1.4Lガソリンエンジンのゼテックを搭載した2003年式フォード・フィエスタは、NOx排出量が0.08g/km未満であるため、ULEZに適合している。
ディーゼル車は、NOxと粒子状物質(PM)の排出基準であるユーロ6を満たす必要がある。すなわちNOxは0.08g/km以下、PMは0.0045g/km以下でなければならない。
2015年9月(ユーロ6規制開始)以降に登録されたディーゼル車のほとんどが適合しているが、それ以前に生産されたモデルの中にも基準を満たすものがある。例えば、2014年11月以降に生産された2.0LディーゼルエンジンBlueHDi 150を搭載したシトロエンC4ピカソや、7代目フォルクスワーゲン・ゴルフGTD(2013年8月から2020年まで生産)などだ。
排ガス規制が導入されるよりかなり前の一部のクルマも要件を満たしているが、それを証明するためにメーカーから適合証明書(CoC)を取得する必要がある。
その後、CoCとV5(ログブック、車両登録証)のコピーをロンドン交通局(TfL)に郵送し、適合車として登録しなければならない。例えば、ロータス・エリーゼS1(1996-2001年生産)のオーナーは、この方法で登録できたと報告している。
EV(電気自動車)は走行中に排ガスを出さないので、ULEZに適合している。
ロンドンULEZの通行料金は?
ULEZ内で非適合車を運転するには、1日あたり12.50ポンドかかる。有効なのは当日午前0時から午前0時までなので、例えば夜勤などで午後10時にULEZに入り、午前6時に出た場合は、ゾーン内で2日間とカウントされるため、25ポンドを支払うことになる。
現地メディアの報道によると、対象区域拡大後の数週間、TfLは未払い料金に対して違反通知を出すのではなく、警告書を送付したり、罰金を免除したりしているという。
TfLのアレックス・ウィリアムズ最高顧客・戦略責任者はITVニュース・ロンドンに、こうした送付書類にはよりクリーンな車両に乗り換えるか、自動支払いに登録すべきと記されており、この対応は8月29日の拡大から「約4週間」続くと語った。