AMC AMバン(1977年)

米国のAMCが開発したAMバンは、ステーションワゴンのペーサーにも似ているが、コンセプト80というテーマで作られた7台のコンセプトカーのうちの1台である。小型で低燃費という将来のモデルに関するアイデアを披露するためのキャンペーンだった。

四輪駆動と言われ、ボディの両サイドには「TURBO」の文字もあるが、実際には走行できない不動のモデルだった。AMC消滅後もコレクションとして保存され、2022年夏にオークションで新しいオーナーが見つかった。

AMC AMバン(1977年)
AMC AMバン(1977年)

ポンティアック・ファイヤーバード・トランザム・タイプK(1977年)

2代目ファイヤーバードのステーションワゴン版を作るというアイデアは、ゼネラルモーターズ内で驚くほどの支持を得たようだ。2つのコンセプトが作られ、ここで紹介しているのは後に1979年の標準モデルのフェイスリフトに合わせてアップデートされたものである。

特徴としては、リアのラゲッジ・コンパートメントにアクセスできるガルウィングドアなどがある。製造コストが莫大にかかるという事情を含め、いくつかの理由で量産化は断念された。

ポンティアック・ファイヤーバード・トランザム・タイプK(1977年)
ポンティアック・ファイヤーバード・トランザム・タイプK(1977年)

ランチア・メガガンマ(1978年)

イタルデザインは2年後、アルファ・ロメオ・ニューヨーク・タクシーのようなワンボックスボディに回帰し、メガガンマを開発した。

このメガガンマを見たイタリアのランチアは、十分な顧客層にアピールできないとして却下したが、これは誤った判断だったかもしれない。プロジェクトが中止された6年後に登場したルノー・エスパスは、同様の原理で設計されたMPV(ミニバン)であり、大成功を収めた。

ランチア・メガガンマ(1978年)
ランチア・メガガンマ(1978年)

ランチア・シビロ(1978年)

メガガンマとシビロ(Sibilo)の唯一の接点は、どちらも1978年のトリノ・モーターショーに登場し、ランチアのバッジを付けていたことである。それ以外はまったく違った。

ベルトーネがデザインしたシビロは、基本的にはストラトスをより長く、より奇抜にしたものだ。コンセプトカーは2.4Lのフェラーリ製V6エンジンを搭載している。

ランチア・シビロ(1978年)
ランチア・シビロ(1978年)

クライスラーETV-1(1979年)

ETVとは “Electric Test Vehicle(Electric Test Vehicle)” の略で、クライスラーが電気駆動システムを実車で試すために作ったコンセプトカーである。

現在の状況とは対照的に、1979年当時は電気自動車に対する世間の反応はごく冷めたものであったため、ETV-1はプロトタイプの域を出ることはなかった。

クライスラーETV-1(1979年)
クライスラーETV-1(1979年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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