これ覚えてる? 忘れられたコンセプトカー 44選 前編 奇抜で画期的なアイデア満載
公開 : 2023.10.21 18:05
ランチア・メドゥーサ(1980年)
メドゥーサは、ジョルジェット・ジウジアーロ(1938年生まれ)がデザインした最高のエアロボディを持つ、ミドエンジンのランチア・モンテカルロの派生コンセプトだ。デロリアンDMC-24になる可能性もあったが、デロリアン社が倒産したため、そのアイデアは消えてしまった。
代わりに、このデザインは1982年のランボルギーニ・マルコポーロという別のコンセプトカーにインスピレーションを与えている。
アウディ・スポーツ・クワトロRS 002(1986年)
RS 002は単なるコンセプトカーに終わるはずではなかった。ラリーカーと同じ四輪駆動システムを採用したミドシップクーペで、1987年にグループBに代わって導入予定だったグループS国際モータースポーツレギュレーションのために作られた。
ひどいクラッシュが相次いだため、グループSは廃止され、より生産性の高いグループAが導入されることになった。RS 002は予選を通過するのに十分な台数を製造することができなかったため、1度もラリーに参加することなくプロジェクトは中止された。
BMW E1(1991年)
E1は、(19年前の1602 Elektro-Anrtriebのように)既存モデルを流用するのではなく、ゼロから電気自動車を開発するという試みであった。AUTOCARを含むレビュアーたちから好評を博し、1993年にも同様の挑戦が行われた。
これらすべてが興味深いものであったにもかかわらず、すぐに市販車には結びつかなかった。電気自動車のBMW i3が販売店に並ぶのは2013年のことである。
メルセデス・ベンツF100(1991年)
後のルノー・アヴァンタイムよりも奇妙な外観のF100は、仮に発売されてもおそらく一握りの買い手しかつかなかっただろうが、ポイントはそこではない。重要なのは、ガス放電式ヘッドライト、音声認識、電子式タイヤ空気圧モニター、従来のキーの代わりとなるチップカードなど、実際に市販車に採用することになる新技術を盛り込んだことだ。
F100はまた、差し迫った危険についてドライバーに警告できるようにする計画もあった。ルーフには2平方メートルのソーラーパネルが搭載され、最大100Wの発電が可能とされる。
ルノー・レナステラ(1992年)
パリ近郊にあるディズニーランド・パリに展示されたレナステラ(Reinastella:1930年頃に短期間生産されたルノー車にちなんだ名称)は、2328年のラインナップに追加されると言われる架空のマシンである。
24世紀半ば、レナステラは街中では道路から15cm、郊外では150m上空を飛ぶことができ、最高速度は300km/hに到達するという。しかし、開発中に不幸な事故が起きたと言われている。砂漠での有人飛行テスト中、プロトタイプが墜落し、2人の乗員の体が車体に “吸収” されたそうだ。ルノーはその市販バージョンにおいて、安全上の理由から哺乳類と相性の悪い構造を改良し、人体の同化現象を回避したとされている……。
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