これ覚えてる? 忘れられたコンセプトカー 44選 後編 発売されなかったことが悔やまれる1台も…

公開 : 2023.10.21 18:25

・今やほとんど話題に上がることのない、忘れられたコンセプトカーを紹介(世界編)。
・後編は大胆なサイドドアの三菱から、1.4Lターボの小さなシボレーまで。
・量産化が実現していれば…と考えずにはいられない?

三菱ガウス(1995年)

ガウスは、サイドドアが2分割されたSUVコンセプトだ。ドアの上半分はボディ上部に持ち上げられ、下半分は折り畳まれてステップになる。

市販バージョンは開発されなかったが、もし実現していたとしても、ドアはほぼ間違いなく従来型になっていただろう。(画像ライセンス:https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0/legalcode)

三菱ガウス(1995年)
三菱ガウス(1995年)

ルノー・フィフティ(1996年)

フィフティは、戦後初のルノー車である4CVの発売から半世紀を記念したモデルである。

4CVとフィフティは、フォルムとデザインの細部が似ているものの、中身は大きく異なる。フィフティはルノースポール・スパイダーのために作られたアルミニウム・フレームをベースとし、カーボンファイバー製のボディワークを備えている。

ルノー・フィフティ(1996年)
ルノー・フィフティ(1996年)

クライスラー・フェートン(1997年)

ルノー・フィフティ同様、フェートンはクライスラーの歴史へのオマージュである。外観は過去のモデルを現代風にアレンジしたもので、おそらく最も明白なのは1941年のインディアナポリス500レースでペースカーとして使用されたニューポート・フェートンだろう。

フェートンは22インチのホイールを履き、クライスラー製2.7L V6を2基合わせたとされる5.4L V12エンジンを搭載している。

クライスラー・フェートン(1997年)
クライスラー・フェートン(1997年)

ブガッティ18/3シロン(1999年)

18/3シロンは、ブガッティがフォルクスワーゲン・グループ傘下に入って間もない頃の作品である。ほぼ同時期に3台のコンセプトカーが製作され、いずれも18本のシリンダーを3バンクに配置した6.3Lエンジンを搭載している。「18/3」という名称はこのエンジンデザインに由来する。

では「シロン」の部分はというと、モナコ出身のドライバー、ルイ・シロン(1899-1979)にちなんでいる。シロンはさまざまなメーカーのマシンで活躍したが、おそらくブガッティでの活躍が最もよく知られているだろう。シロンの名は、2016年に発売されたハイパーカーにも冠されている。

ブガッティ18/3シロン(1999年)
ブガッティ18/3シロン(1999年)

アウディ・ローゼマイヤー(2000年)

アウディが世紀の変わり目に製作したコンセプトカーには、有名なレーシングドライバーのベルント・ローゼマイヤー(1909-1938)の名前が与えられた。ローゼマイヤーは、獰猛なミドエンジンを搭載したアウトウニオン(アウディの前身)のシングルシーターのステアリングを握り、大きな成功を収めた。

このコンセプトカーは、2ドア・クーペでありながらこうしたレーシングカーに酷似しており、エンジンのシリンダー数も16と同じだった。ローゼマイヤー自身は、1938年1月にフランクフルト近郊のアウトバーンA5で陸上速度記録に挑戦し、命を落とした。

アウディ・ローゼマイヤー(2000年)
アウディ・ローゼマイヤー(2000年)

記事に関わった人々

  • AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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