これ覚えてる? 忘れられたコンセプトカー 44選 後編 発売されなかったことが悔やまれる1台も…

公開 : 2023.10.21 18:25

ダッジ・レイザー(2002年)

ダイムラー・クライスラーがスクーターメーカーのレイザーと共同開発したこのコンセプトカーは、最高出力約250psの2.4L 4気筒ターボエンジンを搭載するミニマルなスポーツカーである。

もし量産化されていれば、マツダロードスターの面白いライバルとなったかもしれないが、実現しなかった。

ダッジ・レイザー(2002年)
ダッジ・レイザー(2002年)

三菱セロー(2003年)

セロ(SE-RO)は、市販の軽自動車開発につながったコンセプトカーだ。そのため全長は3.5m未満で、660ccエンジンを搭載している。

磨き上げられたアルミのボディワークは、飛行船のようなスタイルに仕上げられ、市販車らしさはどこにもなかった。これが三菱iの原型であり、これに相当するEVはi-MIEVとして販売され、兄弟車のシトロエンC-ZEROやプジョーi0nも登場した。

三菱セロー(2003年)
三菱セロー(2003年)

トヨタCS&S(2003年)

CS&Sは、2003年末に開催された第37回東京モーターショーにトヨタが出展した6台のコンセプトカーのうちの1台。前輪を電気モーターで、後輪を1.5Lガソリンエンジンで駆動するという、現代のプリウスとほぼ同じハイブリッドシステムを搭載している。

マルチファンクション・タッチスクリーンも特徴的で、2003年当時は非常に未来的なアイデアだった。

トヨタCS&S(2003年)
トヨタCS&S(2003年)

ボルボYCC(2003年)

YCC(Your Concept Carの略)は、ボルボによって「女性による現代人のためのデザイン」と説明されたが、今となっては古めかしい表現だ。デザインチームは女性だけで構成され、視界の良さ、実用的なインテリア、パーソナライゼーションなど、可能な限りユーザーフレンドリーなクルマを目指した。

特に独創的な例を挙げると、フロントガラス用のウォッシャータンクにウォッシャー液を補充するのに、わざわざボンネットを開けなければならない理由はないと考え、ボディサイドから液を入れられるようにした。

ボルボYCC(2003年)
ボルボYCC(2003年)

ホールデン・エフィジー(2005年)

エフィジー(Efijy)の名前は、「effigy(肖像・彫像の意)」をもじったダジャレであると同時に、1950年代のホールデンFJへのオマージュでもある。FJとエフィジーの間には視覚的な類似点がいくつかあるが、その性能は大きく異なる。

エフィジーはシボレーコルベットのプラットフォームをベースに、最高出力約640psを発生するスーパーチャージャー付き6.0L V8エンジンを搭載した。これは、FJ 10台分に相当するパワーである。

ホールデン・エフィジー(2005年)
ホールデン・エフィジー(2005年)

記事に関わった人々

  • AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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