これ覚えてる? 忘れられたコンセプトカー 44選 後編 発売されなかったことが悔やまれる1台も…

公開 : 2023.10.21 18:25

シトロエン・トゥビック(2011年)

シトロエンが作ったコンセプトカーの中で、あるいは他社が作ったものの中でも、トゥビックほど風変わりなものはない。9人乗りのミニバンで、シトロエンの有名なHタイプ・バンを大幅に拡張した(そして非常に丸みを帯びた)ようなデザインである。

2017年、トゥビックはオークションに出品され、貰い手を見つけた。

シトロエン・トゥビック(2011年)
シトロエン・トゥビック(2011年)

サーブ・フェニックス(2011年)

フェニックス(PhoeniX)は、サーブがスパイカーに売却された直後に発表されたコンセプトカーで、灰の中から蘇った神話上の鳥にちなんで名付けられた。次期9-3向けの新プラットフォームをベースに、フロントに1.6Lターボガソリンエンジン、リアに電気モーターを搭載している。

ジュネーブ・モーターショーの際に発表された声明では、「未来はすでにここにある」とされたものの、結局サーブには未来がなかった。サーブが灰の中から蘇ることはあるのだろうか。

サーブ・フェニックス(2011年)
サーブ・フェニックス(2011年)

シボレー・コード130R(2012年)

コード130Rは、最高出力150psの1.4Lターボガソリンを搭載した小型の後輪駆動スポーツカーを提案するものだった。

評判は上々で、量産化に対する強い支持もあった。結局は叶わなかったが、GMがそのベースとなる新しいプラットフォームを開発しなければならなかったというのが、最も大きな理由の1つであったと言われている。

シボレー・コード130R(2012年)
シボレー・コード130R(2012年)

キア・プロボ(2013年)

キア曰く、「公道レーサーを彷彿とさせる」というプロボは、実績のある1.6Lターボガソリンエンジンと電気モーターを搭載するスポーティなクーペ/ハッチバック・クロスオーバーだ。

おそらくかなり速かっただろうし、人目を引く外観をしていたのは確かだが、車名のプロボ(Provo)はIRA暫定派(Provisional Irish Republican Army)を彷彿とさせることから、少なくとも英国や北アイルランドで販売するのは難しかったはず……。しかし、量産化されることはなかったので、とりあえずは良かった。

キア・プロボ(2013年)
キア・プロボ(2013年)

記事に関わった人々

  • AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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