実はミニバン辞めました 新型ルノー・エスパスへ試乗 200psのハイブリッド 快適な走り心地

公開 : 2023.10.25 19:05

3気筒のハイブリッドで200ps 競合車は多い

パワートレインは1択。ターボチャージャーで過給される1.2L 3気筒ガソリンエンジンに、2基の電気モーターと小さな駆動用バッテリーが組み合わされた、ハイブリッドのみとなる。システム総合での最高出力は、200psがうたわれる。

基本的にオーストラルと同じユニットだが、ひと回り小さいボディとの相性は優れていた。他方、大きく重いエスパスでは若干のパワー不足を感じてしまう。

ルノー・エスパス E-テック200 アイコニック(欧州仕様)
ルノー・エスパス E-テック200 アイコニック(欧州仕様)

活発な走りを求めると、3気筒エンジンが一生懸命働くことになる。ボンネット内から、頑張っているノイズが響いてくる。

それでもエネルギー効率は優秀といえる。高速道路や市街地などを複合的に走らせて、今回は17.7km/Lの平均燃費を得られた。

英国へ導入されないエスパスだが、エクストレイル e-パワーやシュコダ・コディアックなど、同クラスのSUVの選択肢は充実している。EV9など、新しい電動SUVも投入される予定にある。

確かに、6代目は魅力的なモデルといえる。とはいえ、エスパスが備える能力は、恐らく他のモデルでも叶えられるものだろう。

ルノーはルカ・デメオ新CEOを迎え、バッテリーEV時代を見据えた魅力的なブランドへ生まれ変わろうとしている。一層の強みが与えられたモデルラインナップで、存在感を更に強める日が遠からず来るのではないだろうか。

ルノー・エスパス E-テック200 アイコニック(欧州仕様)のスペック

フランス価格:4万8800ユーロ(約707万円)
全長:4722mm
全幅:1843mm
全高:1645mm
最高速度:175km/h
0-100km/h加速:8.8秒
燃費:21.7km/L
CO2排出量:104-111g/km
車両重量:1698kg
パワートレイン:直列3気筒1199ccターボチャージャー+ツイン電気モーター
使用燃料:ガソリン
最高出力:200ps(システム総合)
最大トルク:−kg-m
ギアボックス:7速オートマティック/前輪駆動

記事に関わった人々

  • 執筆

    マーク・ティショー

    Mark Tisshaw

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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