フランス車が「禅」を意識? 新型シトロエンe-C3 廉価、でもおしゃれなクロスオーバーEV

公開 : 2023.10.19 06:05

「禅」を意識したインテリア

デザイン責任者のボリス・ラインメラー氏によれば、インテリアの空間は「禅の感覚」を再現することが目標だったという。「デザイン面では可能な限りシンプルにしたかった」と話している。

ヘッドアップディスプレイが標準装備され、上位グレードには10.25インチのインフォテインメント・タッチスクリーンが搭載されるが、エントリーグレードの「You」ではスマートフォン固定用ドックが装備される。

シトロエンe-C3
シトロエンe-C3    AUTOCAR

専用のスマートフォンアプリが開発され、携帯電話から音楽、ラジオ、通話、ナビゲーションが可能になる。その他の主要な操作はすべて、物理的なスイッチやボタンで行う。

エクステリアに関する目標は、現行型C3のソフトな曲線から脱却することだったとラインメラー氏は述べた。

「初期のシトロエンはかなり遊び心があり、わたし達の好みからすると遊び心がありすぎるくらいでした。もう少し成熟させたかったのです」

「筋肉質な一面を引き出したかったのですが、少しソフトで優しく仕上げました。プジョーではないからです! 表面処理という点ではまだフレンドリーな感じですが、より明確になっています」

とはいえ、ボディにアクセントカラーを加えることができるなど、e-C3のデザインには遊び心が残されている。

欧州での発売当初はオレンジ、ネオングリーン、ホワイトの3色がボディカラーとして用意されるが、今後種類を追加し、最終的には国旗などのグラフィックも選べるようになるかもしれないという。

C3は現在、シトロエンの乗用車販売の40%を占めている重要なモデルである。シトロエンのブランドCEOであるティエリー・コスカス氏は、新型e-C3と現行型C3のプロポーションは似ているが、後継車になるわけではないと認めた。ただし、C3エアクロスはスマートカー・プラットフォームをベースとした7人乗りの電動SUVになるという。

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    英国編集部ビジネス担当記者。英ウィンチェスター大学で歴史を学び、20世紀の欧州におけるモビリティを専門に研究していた。2022年にAUTOCARに参加。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事