60年の歴史、最もハードコアなポルシェ911 20選 公道も走れます

公開 : 2023.11.05 18:05

・1964年の発売以来、ファンを魅了してきたポルシェ911。
・その歴史の中でも最もハードコアな仕様を20台厳選。
・レーサーからラリーカーまで、すべて公道走行可能なモデル。

数多く登場した「過激」な911

1963年9月のフランクフルト・モーターショーで、世界で最も有名なスポーツカーが誕生した。当初901と呼ばれたモデルは、翌1964年にポルシェ911という名で発売された。

以来60年の間に、全体的に見ても、あるいは当時の文脈から見ても、過激でドラマチックな911は数多く存在する。

911の中でも特に過激だが、公道走行可能なモデルを取り上げる。
911の中でも特に過激だが、公道走行可能なモデルを取り上げる。

他にも候補があることを承知の上で、今回は20台をリストアップした。発売された年順に紹介するが、すべて公道向けに設計されたもので、レースカーやラリーカーは含まれていない。

ポルシェ911(1964年)

最初の911が現在に至るまで最もエクストリームな1台であったことは言うまでもない。1964年の初代911と現在のポルシェは大きく異なるが、2つの特徴は一貫している。創業者の孫であるフェルディナンド・アレクサンダー “ブッツィ” ポルシェ(1935-2012)によって描かれたベーシックなフォルムと、リアに搭載されたフラット6エンジンである。

このエンジンは排気量2.0L、最高出力約130psを発生し、当時のポルシェ356よりもかなり強力であった。ポルシェによれば、0-100km/h加速のタイムは9.1秒、最高速度は210km/hと、今となっては控えめな数字だが、1960年代半ばとしてはかなり驚異的なものだった。

ポルシェ911(1964年)
ポルシェ911(1964年)

ポルシェ911 S(1966年)

1966年、ポルシェは2.0L 6気筒エンジンを160psにパワーアップしたことで、新たな高みに達する。この改良型エンジンは、911 Sと呼ばれるニューモデルに搭載された。

高性能化に対応するため、それまで911には採用されていなかったベンチレーテッド・ブレーキディスクを新たに装着。今では有名な「フックス」の5本スポーツ鍛造合金ホイールも、この時初めて装着された。

ポルシェ911 S(1966年)
ポルシェ911 S(1966年)

ポルシェ911カレラRS 2.7(1973年)

フラット6エンジンは1969年に排気量を2.2L、1971年に2.4L、そして1973年には2.7Lに拡大し、カレラRS 2.7というモデルに搭載された。最高出力210ps、車重1000kg以下(1964年モデルより軽い)のカレラRSは、それまでの911で最高のパフォーマンスを発揮した。

外観は従来モデルとほとんど変わらないが、大型のリアスポイラーが特徴的だ。ポルシェ社内ではこれを「ダックテール」と呼んでいたが、この名称はすぐに世界に広まり、現在に至る。カレラRSの現在の価値は驚異的で、例えば英国では45万ポンド(約8190万円)で売りに出されている。

ポルシェ911カレラRS 2.7(1973年)
ポルシェ911カレラRS 2.7(1973年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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