60年の歴史、最もハードコアなポルシェ911 20選 公道も走れます
公開 : 2023.11.05 18:05
ポルシェ911ターボS(2020年)
ポルシェは992世代のターボSを「911史上最速」と表現している。これがどれほど正しいかは、「速い」という言葉をどう定義するかによって異なる。GT2 RSと比較すると、ターボSは重く、3.7Lツインターボエンジンの出力は低く(650ps)、最高速度(330km/h)ではわずかに下回る。
しかし、GT2 RSにはない四輪駆動を採用しており、それが0-100km/h加速のタイムに違いをもたらしている。いくつかの数字が提示されているが、ポルシェは2.7秒(オプションのスポーツクロノ・パッケージを装着した場合)を謳っており、GT2 RSよりコンマ1秒速い。
ポルシェ911ダカール(2022年)
直進加速性能を除くほとんどすべての面で、911ダカールはこれまでで最も過激な公道モデルである。その車名は、ポルシェが1984年のダカール・ラリーで、当時の911を大幅に改良した953を駆って優勝したことに由来する。
最高速度は240km/hに過ぎないが、車高が高く(しかも可変)、アンダーボディプロテクションやトランスミッションモードが充実しているため、本格的なオフローダーでもある。ラリーと911の歴史に則った由緒正しきモデルであり、通常の911が目にすることのないような過酷なコンディションでも優れた性能を発揮する。
ポルシェ911 GT3 RS(2022年)
進歩は止まらない。現行の911 GT3 RSは、これまでの911 GT3の中で最も高性能なモデルに仕上がっている。1450kgという車重は現在の911の中で最軽量であり、必然的に最もパワフルでもある。自然吸気4.0Lエンジンの最高出力は525psで、先代より25ps向上している。
もちろん、パワーがすべてではない。ポルシェによれば、開発時に250時間に及ぶ風洞実験を行い、40kgのダウンフォースを追加したという。
ポルシェ911 S/T(2023年)
ポルシェは2023年、911誕生60周年を記念してS/Tというモデルを発表した。GT3 RSと同じ最高出力525psの4.0Lを搭載するが、クラシカルな外観を維持するため(画像はオプションのヘリテージデザイン・パッケージ装着車)、大型リアウイングは装備されていない。また、911 GT3 RSとは異なり、サーキットよりも公道での使用に最適化されている。
911 S/Tは性能面でこそやや控えめだが、価格の面では他のモデルを上回る。本稿執筆時点で、日本国内向けの価格は4118万円(税込み)、米国では29万ドル(約4950万円)と、911カレラの2倍以上である。